2017 / 08
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◆ 亡くなった加藤周一さんの本を、ボチボチと読んでいる。
心の在り方やものの見方を、丁寧に掘り下げていく智恵と目の付けどころが
ユニークだ。

◆ 本が好きなので、彼の「日本文学史序説」も読んでみたい。
今、読みだした「日本文化における時間と空間」に、日本人の「時間」についての指摘がある。
絵画や短歌や言語などの、文化の特徴を考察して、日本人は過去や未来より「今、ここ」的時間感覚をもつという。

過去の戦争の行為を「水に流そう」としたり、「明日は明日の風が吹く」的なとらえ方を
するのだという。

◆ 「今、ここ」感覚には、プラスとマイナス両面があると思う。
「今、ここで全力を尽くそう!」と、日常よく思ったりすることは普通だし大事だ。
「お花見」のように、一瞬で過ぎ去る四季を味わう感覚も「今、ここ」的な、日本人の感性だと思う。
一方で「今、ここ」感覚を「精神的その日暮らし(その場しのぎ)」だと、指摘する人もいる。

◆ 本の文章の難解さより、どうやって、自分の「いい時間」をつくるかのヒントとして読むことが大事だ。
「今、ここ」感覚の限界を超えるために、「眼前」だけの時間に終わらせない何かを、日々探すこと。
その智恵を求めて、歩き続けることが大事かも。


(加藤周一著「日本文化における時間と空間」第一部時間 2007.3岩波書店)

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秋の空

◆ 先回、ここに書いた村上さんの小説「1Q84」を読みながら、思ったことの一つは、角度を変た視点で物事を見たり考えたりしないと、視野が小さなつまらない日々になっちゃうなぁってこと。
目を大きく見開いていても、見えないモノがあるという趣旨の文章もでてきた。
ボクのは、主題から外れて脇道に入り込んで、心が道草をするこじつけの読書だ。
そんでもって、自分は、ちゃんと大事なものが見えているかなぁ、と考えた。

最近読んだ、別の人の勉強法の本には
「認識の盲点(ストコーマ)」のことが書かれていた。
これも見えているつもりで、見えないものが人にはあることを指摘したものだ。
新しい心の回路。見つけたい。


◆写真は、公園を歩いていた時見上げた秋の空。
スコ~ン と、こんな青い空みたいに、気分良く生きたい。

鎌田 實著「ちょい太で だいじょうぶ」(集英社文庫)は、
痩せることに必死で、痩せているほうが健康だと思い込んでいる人に、
ホントはちょい太っているくらいが、実は長寿で健康になんだと教えてくれる。
メタボリックシンドロームを、健康を脅かす生活習慣病としてどうつきあうかを書いている。
とっても、わかりやすい。
これは同時に、哲学の本でもあると思った。何度も読み返したくなる。

生活習慣を変えて、健康になることは、実は生き方を変えること。
「生き方を変える」などと言うと、とてつもないことをするみたいだけど、
実はちょっとした積み重ねなんだってことを「健康な生き方をつくる」
という視点から語ってくれる。

そこには、哲学がある。

画期的衝撃的な方法は、出てこない。
暮らしの中に、小さな何気ない習慣をつくること。
積み重ねる。日常生活と仲良くすること。

でも実は、それが大事だってことがわかってくる。

いいなぁと思ったのは、肩に「力コブ」を作らないで
「がんばらないけど、あきらめない」で、ゆったりした気分で
「行動変容」に招待してくれること。

静かなのに、こんこんと湧き出してくる泉みたいだ。

アカデミズムの哲学者じゃなくて、子供たちを学習塾で教えながら、
ヘーゲルなどの翻訳や、エッセイを書いている長谷川 宏さんの本を読んでみた。

◆ 最初の章「生活と哲学とのあいだ」で、章の元になる講義の後の参加者とのやりとりで、
こんなことを言っている。
「現にあるこの世界に違和感を持つこと、あるいは、現にいま生きている自分たちの生き方に根本的な疑問を感じること、そこに哲学の出発点はある」(25)
な~るほど。
現実にドップリだったり、すり寄って生きているだけじゃ、哲学的思考は生まれないのだね。

続けてこんなふうに言う。

哲学に取りつかれるのは、日本では利口な生き方ではない。
「いまある世界や、いまある生きかたにうまく合わせて生きるのが賢い生き方であって、違和感や疑問にこだわるのは融通の利かない偏屈な生き方だとするのが、世間一般の常識ですから。」
哲学にかかわる自分自身を、うさんくさく思わないでもない。
などと言っている。
でも、そこに在野の哲学者・長谷川さんの、自負とユーモアを感じるのだ。

◆ この本には、子育てのことを書いた章もある。
その中で、松田道雄さんの「育児の百科」を紹介している。
こんな一節があった。
「いちばん大事なことは、赤ちゃんのきげんのいいときの顔をおぼえることである。」(48)
それができるのは世界中で母親だけだと。この言葉すごいなぁ。
子育てに不安をもつお母さんに、子育ての「本質」を、わかりやすい言葉で語りかけて、励ましがいっぱいだ。(父親への苦言や注文も別のページで紹介されていた。)

松田さんのこういう言葉が「哲学の言葉」なのかも。

(長谷川 宏著「哲学塾~生活を哲学する~」(双書「哲学塾」15冊の一冊)2008.9岩波書店)

本命くじら

Author:本命くじら
 本が好きです。自然も好きです。
人間という生き物にキョウミシンシン!
本は快楽。本はエネルギー。…ってことで。
 よろしく!

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