2017 / 05
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まってたよ!
加納さんの「ささら」シリーズ3弾。
命のかけがえのなさを描く、推理ファンタジー。
愛のものがたりでもある。
 「はるひのの、はる」
「はるひのの、なつ」
「はるひのの、あき」
「はるひのの、ふゆ」
「ふたたびはるひのの、はる前」
「ふたたびはるひのの、はる後」
の連作。

最後まで読むと、どの連作も密接に繋がっているとわかるけど、一作目だけ読むと、何がなんだかわからない。
後半で一気に、前の作品の意味がわかってくるので、二度読みをして確かめたくなる、一冊で二度おいしい。


◆ 幽霊が見えるユウスケが、赤みがかった長い髪の外国の人形みたいな「はるひ」という女の子から、最初は小学校に上がる前の春。次に小学三年生の夏休みと言う具合に、四季の時間を挟んで、様々な協力のお願いをされる。赤いワンピースの少女が殺されるのを救うためのお願いだったり、挫折した元漫画家を再生させるためのお願いだったり、ユウスケは他の幽霊の女性から、愛している男性を、取り殺したいと相談されたりもする。

四季の時を挟みながら物語は展開する。

外観は同級生、会話ははるか年上の印象の謎の女の子「はるひ」の正体とは?
はるひの願いの、本当の意味とは?


◆ 推理とファンタジーの謎解きや時間の移動を楽しみながら、物語から感じること。
それは、命を愛おしむ思い。今を生きていることの大切さ。
命の微細な気配を感じながら大事に生きたいと、とても思った。


サンキュ!加納さん。

( 「はるひのの、はる」 加納朋子著 2013.6 幻冬舎)



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◆(おはなし)
バリバリのキャリアウーマンの編集者・山田陽子。
一人息子が入学した、一年一組のPTA役員を決める会議で発言を求められた陽子は
「そもそもPTA役員なんて、専業主婦の方じゃなければ無理じゃありませんか?」
と言って、その場にいた多くの保護者を敵に回す…。
巡ってくるPTA、学童保育、地域の自治会の役員と運営の在り方。
彼女の率直な言動が、周囲に波紋を巻き起こしていく…。

◆(思ったこと)
加納さんの近刊は今回も楽しい。笑えてホロっとさせる。
面白さは抜群だ。
率直なヒロイン陽子と、同じようにカラッとした性格で、腹を割って話せる親友・玉野遥との会話は楽しい。
率直でまっすぐな彼女には、心強い味方もいる。
自分と異なる観点から意見を言ってくれる、柔軟でしなやかな思考の養護施設の友人もいる。

山田信介と結婚したいきさつのこと。
一人息子・陽介とことが描かれている場面では、ウルッと目頭が熱くなる。

「空気を読む」という事が言われる。
周囲の人の目や意見を気にして、本人の言葉や考えが、どこにあるのか分からない。
思いやりとは似て非なる、空気ばかり気にしている人はつまらない。
エスパーじゃないんだから、言葉にしてくれなきゃわかるわけないでしょう、文句があったら面と向かってかかってこいやー…」(246)って陽子が思う場面がある。
ほんとにそうだよ!と思う。

これは、人が心を通わせて、風通しよく生きたいとの願いが込められた作品でもある。
率直に話し合うこと。流されることをよしとしないこと。
作者があとがきで書いているけど、まっすぐ顔をあげて生きられる場にしたい。
そんな場面が多くなったら…。
陽子が巻き起こす波紋の向こうに、本当の答えは見えてくるのだとおもう。

…とまぁ、まじめなことも書いたけど。
大笑いしながら読んだ作品。
ありそうであんまりない、PTAエンターテインメントの傑作。

(加納朋子 著 「七人の敵がいる」 2010.6 集英社)


(物語)
◆ 横柄で高飛車な神(ジン)こと「カミサマ」が立ち上げた、本気で空を飛ぶことをめざす
中学生の部活動「飛行クラブ」。
異質で突飛にみえるクラブ。
一年生の海月は、幼馴染の樹絵里の恋の邪心につきあって、怪しげな部活動に
足を踏み入れることに…。
そこに集まってくる癖のある面々…。
さてさて、空を飛べる日は来るのか?

(感想)
◆ 「ささら さや」「レイン・レインボウ」など印象的な作品で楽しませてくれる
大好きで、いつも気になる作家・加納さんの新作。

幸せな読書体験だった。
こんな作品を書きたかった作家と、こんな作品を読みたかった読者のボクのタイミングがぴったり!
とにかく笑える青春ドラマだった。
解説しないけれど、こんなセリフがあって大笑いだった。

「ゴキブリとか、油断しているといきなり飛んだりして、びっくりするよね」(P269)

◆ 制約の多い中学生が、突飛にも「空を飛ぶ」クラブ活動に取り組む。
その、ままならない日々を手さぐりで歩く彼ら。
その行動の中に…
「自由の道のりは遠いかもしれないけど、あきらめないで一歩ずつ歩けば、何かが見えてくるさ!」
とか
「はみ出してもいいじゃん!孤独や壁を恐れず行こうぜ!」
っていう思いが、こめられているなぁと思った。

部員たちの、奇天烈な言動や行動に笑い転げながら、元気が湧いてくるおススメの一冊!

(加納 朋子著「少年少女飛行倶楽部」文藝春秋 2009.4)


本命くじら

Author:本命くじら
 本が好きです。自然も好きです。
人間という生き物にキョウミシンシン!
本は快楽。本はエネルギー。…ってことで。
 よろしく!

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