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(物語)
◆斜視で「ロンパリ」と呼ばれて、日常的にいじめを受けている中学生の「僕」。
ある日、ふで箱の中に「わたしたちは仲間です」と書かれた紙が入っていた。
それをきっかけにはじまる、コジマとの交流。
彼女も「汚い臭い気持ち悪い」と言われて、いじめを受けていた…。

凄まじい、いじめの描写がでてくる。

人の共感や善意を拒絶する、いじめる側の一員・百瀬の論理。
そして意思的に、いじめを受容しているコジマ。
意思的にいじめに向き合うことは「美しい弱さ」なんだと彼女は「僕」に言う…。

(感想)
◆読み終えた後、痛みと哀しみで、心がいっぱいになる。
それでも、目をそむけてはいけない、今の世界に存在している人の姿が描かれている。
いじめる側の強者のむき出しの論理。崇高だけど哀しいコジマの意思。
その論理や意思にゆれる「僕」。

読んでいて、生き方をグラグラと、ゆさぶられる。
傍観者の一読者ではすまない、重さと大切な問題提起が含まれている。
答えは、日々の歩みの中で、探していくしかない。

作品の最後に示唆されている、かすかな光のようなものがある…。
作品そのものには、光より痛みの要素が圧倒的だった。

でも、読み終えて思った。
閉塞の時代や精神を超えて「世界の奥行きや向こう側」を見る意志をあきらめないゾ。…と。

(川上 未映子著「ヘヴン」2009.9 講談社)



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本命くじら

Author:本命くじら
 本が好きです。自然も好きです。
人間という生き物にキョウミシンシン!
本は快楽。本はエネルギー。…ってことで。
 よろしく!

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