2017 / 06
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◆(お話し)
出来てから、半世紀がたとうとする古めかしい「辻堂ビルヂング」という雑居ビル。
そこで働き生きる人々の、笑いとマジとノスタルジーの六つの物語。

舞台は、コロコロ看板を変える(おでん屋、カレー屋、お好み焼屋、ホルモン焼き屋など)同じスタッフの、不味さが売り物のような飲食店「辻堂」(一階)。無認可保育所「あおぞら保育園」(二階)。学習塾「辻堂塾」(三階)。不動産会社の分室「HN不動産分室」(四階)。健康食品・グッズを扱う軍隊のような怪しげな体育会の会社「オーガニック・ヘルス㈱」(五階)。零細広告制作会社「辻堂デザイン事務所」(六階)。

◆フリーターだった加藤が、怪しげな体育会系の健康食品・グッズを扱う会社に就職する話「道祖神
◆無認可保育園・あおぞら保育園で働く56歳の無資格保育士・種田佳子の、働きがいへの目覚め…。「紙飛行機
◆学習塾・辻堂塾のアルバイト講師、大貫は、30歳を前に自分の生き方に悩む…。「サナギマン
◆HN不動産分室7年目の桜井は、繰り返しのような毎日の電話営業の仕事に空しさを感じる…。「空回り
◆零細広告制作会社で働く江草は、会社の仕事のやり方に風穴をあけようとする…。「風穴
◆一階の飲食店で、謎の外国人・ガンジャと一緒にいる老人・コースケが、振り返るビルヂングの前史と今と未来…。「居残りコースケ

◆(思ったこと)
一番、印象に残った話は「サナギマン」。
辻堂塾のアルバイト講師、大貫が、当初抱いた司法書士への夢。
なかば諦めていたその思いと、塾の教え子・ヤマトが彼に語る相談。
子供二人を抱えた母子家庭の子供ゆえの小学四年生のヤマトの悩み。
その悩みが、大貫には辛く痛い。
小学生なのに、自分の進路を悲観的にとらえ「諦める」という感情を抱いているヤマト。
その思いを、全力で否定したい大貫は思う。
諦めかけている自分自身の夢への思いの再生と、ヤマトの諦めを否定したいという思いが、大貫の中でダブってくる。
その両方の諦めを変えたいと、精一杯の行動をする大貫。

「シュートを打たなきゃ、ゴールは決まらない」。
彼の言うありきたりな言葉が、そのとうりだよなぁと思う日もある。

(三羽省吾著「路地裏ビルヂング」2010.7文藝春秋)


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本命くじら

Author:本命くじら
 本が好きです。自然も好きです。
人間という生き物にキョウミシンシン!
本は快楽。本はエネルギー。…ってことで。
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