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(物語)
◆死にそうに多忙で通院しながら働く職場。信頼していた恋人の予期せぬ心変わり。
なんにもやる気がおきない「うつ」と診断される由人。

◆貧困な家庭に育ち愛のない結婚と出産をするが、子供と家庭を捨て家出する。
その後会社員として働いて、やっとつくった会社。
そこで猛烈に働いたが倒産し、自殺を図る由人の会社の女社長・野乃花。

その時TVニュースで流れていた、湾に迷い込んだクジラを見てから死ねばいいと
由人に自殺を止められる。

◆二人でクジラを見に行く途中、正子という高校生を車に乗せる。
彼女は、幼い姉が子供の時に亡くなったため、過剰に干渉する母親がいた。言いつけを守りながら息苦しい日々を過ごしていた。
やっとできたクラスメートの友人・海老君。
その姉・忍に自由な空気を感じ親友になるが、彼女は重い病気で亡くなる。
そして海老君の転居。
その喪失感と絶望感から家出して町を彷徨っていたとき、野乃花に声をかけられた。

三人で「迷いクジラ」を見に行く旅が始まる…。

(思った)
三人それぞれの日々を描いた三話と、訪れた町で出会った人たちとの出来事を描いた一話。全四話からなる。

中で正子のことを描いた三話目「ソーダアイスの夏休み」が好きだ。
正子の多感な時を両親が傷つける。
その両親も、傷を背負って生きている。正子に、海老君や忍が自由の空気をくれる。
なのに死という永遠の別れがあり、海老君も転居していく。
この哀しみや喪失感が読んでいて切ない。

クジラを見に行く旅の中で、訪れた町で語り合いながら、お互いの過去や抱えている哀しみ痛みを知っていく。
一人自分だけが、この世界で哀しみを背負っているんじゃないことを。
あり得るかもしれない別の生があると思ってみる。

◆生きることが大事だという込められた作者の思いはとても大切だと思う。
この物語の登場人物たちは、この後どうやって生きて行くんだろう?
読者の僕らは?

「死ぬもんか」の思いを胸に、命を自由に輝かせる明日を探して生きたいとおもった。


(「晴天の迷いクジラ」窪美澄著 2012.2新潮社)





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本命くじら

Author:本命くじら
 本が好きです。自然も好きです。
人間という生き物にキョウミシンシン!
本は快楽。本はエネルギー。…ってことで。
 よろしく!

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