「こじつけ」でしかないかも、の「個人的読書ろく」。ここにありっ!(…ってほどでもないか。)
| 人の体温が、立ちのぼつてくるような「芥火」を読む。 | 2007-12-02 |
◆ 時代小説は滅多に読まなかった。風俗などに違和感を感じて意欲がわかなかった。
でも読み始めたら、この作品には惹きつけられて読んだ。
派手じゃない、静かで澄んだ言葉たちの深い味があった。
立ち止まって、自分の「生」を振り返らせるような物語があった。
機械化されない、されちゃいけない、体温を持って生きる人間が持っている、人としての香り。それらが、立ち上ってくる。静かな部屋で、命の鼓動をあらためて確認するような短編集。
◆ 旅籠を営んでいて、平穏だった家が火事をだして家族が壊れる。
かつ江は、母の言いつけで10歳で奉公に出された。年季明けの6年後、失意の時に拾われて、夜の世界へ。そんな暮らしの中で一生を保証すると身請けした男から別れ話を切り出される…。(「芥火」)
◆ 兄の急死によって、父の懇願をうけた由蔵は、魚油問屋家業を継ぐことになり、心ならずも小紋の型を彫って生きる道を捨て、好きだった女とも別れたが…。(「夜の小紋」)
◆ 家の没落で年季奉公に出された、いしは、見初められて20歳で表具師・要作に嫁ぐ。要作が亡くなり一人できままに質素な暮らしをする。娘・さよに自分との同居を勧められるが…(「嘘舟」)
◆ 戸田の家に養子にはいった新次郎は妻・多実、息子・兼太郎たちとの暮らしに充実を見いだせない。いつしか20年の時が過ぎ、偶然出逢った陶工から焼き物の深さと充実を知る。そこには、ふきとの出逢いもあった…。(「柴の家」)
◆ さのは、仕事で不在がちの仏具師の夫・柳吉と息子と共に移り住んだ土地になじめず暮らしていた。ある日、夫の浮気相手の女が、訪ねてくる…。(「妖花」)
新しい人生に、歩きだそうとする人間模様を描いた以上五編を収録。「柴の家」が一番好きだ。
(乙川優三郎著「芥火」講談社2004,9)
でも読み始めたら、この作品には惹きつけられて読んだ。
派手じゃない、静かで澄んだ言葉たちの深い味があった。
立ち止まって、自分の「生」を振り返らせるような物語があった。
機械化されない、されちゃいけない、体温を持って生きる人間が持っている、人としての香り。それらが、立ち上ってくる。静かな部屋で、命の鼓動をあらためて確認するような短編集。
◆ 旅籠を営んでいて、平穏だった家が火事をだして家族が壊れる。
かつ江は、母の言いつけで10歳で奉公に出された。年季明けの6年後、失意の時に拾われて、夜の世界へ。そんな暮らしの中で一生を保証すると身請けした男から別れ話を切り出される…。(「芥火」)
◆ 兄の急死によって、父の懇願をうけた由蔵は、魚油問屋家業を継ぐことになり、心ならずも小紋の型を彫って生きる道を捨て、好きだった女とも別れたが…。(「夜の小紋」)
◆ 家の没落で年季奉公に出された、いしは、見初められて20歳で表具師・要作に嫁ぐ。要作が亡くなり一人できままに質素な暮らしをする。娘・さよに自分との同居を勧められるが…(「嘘舟」)
◆ 戸田の家に養子にはいった新次郎は妻・多実、息子・兼太郎たちとの暮らしに充実を見いだせない。いつしか20年の時が過ぎ、偶然出逢った陶工から焼き物の深さと充実を知る。そこには、ふきとの出逢いもあった…。(「柴の家」)
◆ さのは、仕事で不在がちの仏具師の夫・柳吉と息子と共に移り住んだ土地になじめず暮らしていた。ある日、夫の浮気相手の女が、訪ねてくる…。(「妖花」)
新しい人生に、歩きだそうとする人間模様を描いた以上五編を収録。「柴の家」が一番好きだ。
(乙川優三郎著「芥火」講談社2004,9)
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