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この本を読んだのは、TV番組でマララという少女のことが紹介されていたから。
その少女が、国連演説で武力ではなく教育の大切さを堂々と説く姿に圧倒された。

今の日本では考えられないが、女性は学校に行ってはいけない。音楽も踊りも禁止と唱える大人達がいる国がある。マララたちが住んでいる、パキスタンのスワートはタリバンの拠点。そこで何が行われてきたか、そこに住むマララたちの日々と思いが綴られている。
わずか15歳の少女が、2012年10月9日通学途中タリバンの少年に銃撃された。タリバンの命令「女子は学校へ行ってはならない」という命令に、彼女は外国メディアなどで異論の声をあげ続けた。そのただ勉強がしたいと願う少女の思いを、命と共に抹殺しようとしたのだ。
彼女や女子校を経営する父親には、脅迫が以前から行われてきた。

彼女の抹殺は失敗した。イギリスの病院で治療したマララは手術により機能を回復し、逆に全世界の人々からの励ましの声が彼女に寄せられる。彼女は国連演説で述べる。
「わたしたちは平和と教育を目指す旅を続けてゆきます。(中略)本とペンを手に取り、全世界の無学、貧困、テロに立ち向かいましょう。」と述べ、タリバンやテロリストの子供達も含む、あらゆる子供が教育を受けられることが望みだと語る視野の大きさに驚かされる。

この本は、イタリアのジャーナリストである著者が、マララが匿名でイギリスBBC放送で自国の現状を知ってもらうために書いた日記。ニューヨークタイムズのドキュメンタリー、襲撃の事件前後に、マララや父親が応じたインタビューを元にまとめたものだという。難解な漢字を避けた、マララと同世代の人も読みやすいように書かれている。

音楽禁止、踊り禁止、女性の服装の指定や教育の禁止。命令に背いた人を公開処刑して広場に並べるタリバン(イスラム原理主義グループの民兵)の非情な手法。

一番強く思ったこと。それはマララや父親の勇気とそれを支える外国メディアのこと。マララという15歳の少女の自己教育の到達点のすごさが心に残る。

強権で脅し、武力で人を押さえつける考えで人は幸せになれないことを彼女は世界に向かって語りかけている。人が尊厳を持つこと。勇気を持って語りかけること。教育の力と人間を信じること。
いくつもの、人間の声が本の中から語りかけてくる。
オススメの一冊。


(「武器より一冊の本をください~少女マララ・ユスフザイの祈り~」ヴィヴィアナ・マッツァ著 横山千里訳 金の星社2013.11)

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本命くじら

Author:本命くじら
 本が好きです。自然も好きです。
人間という生き物にキョウミシンシン!
本は快楽。本はエネルギー。…ってことで。
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