2017 / 08
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◆ 中学二年生の遠藤は離婚した母と二人暮らし。
ある日、朝礼で倒れて眼鏡が壊れる。
修繕したくても、逼迫した家計を知る彼は困惑する。
それを察した、友人・宇崎の紹介で、中学生だけで運営する、秘密のアルバイトに加わる。
仕事の責任者・三上ハルヒコの秘書兼ボディガードとなる。
安く買い高く売って、儲けるトレーディングカードなどのネット販売をするというのが、その会の仕事だ。
ある夜、三上と居たとき、顔を隠した男の襲撃をうけあやうく難を逃れる。同じ夜、バイトの宇崎も、男たちの襲撃をうけて、大けがを負う…。
そして、同級生・吉川ミチル。放送室から大音響でヘビメタを流し、朝礼の時、屋上にマスクで現れ、ビラをまいたり…。数々の奇行癖を持つ彼女の素顔とは…。

◆◆ 中学生の主人公・遠藤が人間の中にある「魔物」と出会う話だ。
つまりは、人間について、新たな目を開いて、この世界を見つめていく話。
誰かの中の「魔物」を見つけるだけでなく、自分の中にも棲んでいることに気づく。そこから、人間は「魔物」で、どうしようもない生き物だと、悲観的でニヒルな色だけに、世界を塗りつぶしたりしない。この世界には(つまりは「人間」という生き物には)「魔物」が生息している。それを、知って生きようと言っている。人が持っている悪だくみや、暴力性という「魔物」。それに、蓋をしたり、自分は関係ないと思ったり、長いものには巻かれろと擦り寄ってみたり、訳もなく恐れをなしたりすんじゃなく…。もっと心や命の「筋トレ」に励もうぜっ!と言っている。

◆◆ この言葉がいい。
「闇を嫌って光を求める人の心はもろくて弱い。醜いものや不愉快なものに恐れおののく人々は、自分自身の醜さや愚かさを知ることもない。吉川はそれを知ったのだ…目をそむけたくなるものたちから目をそらしてはいけない、と。」
(172)

(笹生陽子著「バラ色の怪物」講談社文庫2007,7)


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本命くじら

Author:本命くじら
 本が好きです。自然も好きです。
人間という生き物にキョウミシンシン!
本は快楽。本はエネルギー。…ってことで。
 よろしく!

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