2008 081234567891011121314151617181920212223242526272829302008 10
◆ これ以上、鈍感になってどうするんだろうと思っていたら、面白い題名の本が出た。
写真だけでなく、文芸、音楽プロデュースなど表現にかかわる分野で活動する著者の
人間論・文化論。

◆ 表現することを、生業にしているだけに「感じること」の大切さを語り、表層の奥にある「何故?」に目を向けることの大切さを語っている。
面白かったのは「詩人」のことを語っているところ。
「美しいと言ってしまえば済むことを、美しいは使わないで、美しさを超える美しいを伝える表現ができることによって詩人が存在する」(159)
絵画も「きれいな色を使って、きれいなものを写し取れば美しいかといえば、そんなことはない。そこが表現のむつかしさ」(同)。

そこには、表現にかかわる芯を探して、もっと深い何かがあるはずだという問いかけや、個性を刻み込もうとする意志がある。

◆ もう一つ。自分をあるがまま見て、コンプレックスを感じとり、自分という存在と向き合うことで、新しい視野が開けるんだと感じさせる部分があった。
「恵まれた人が必ずしもいいプレーヤーになれないっていう、逆説になりますが、恵まれているからです。(中略)恵まれている人は、恵まれていることに気付かない」(27)

感性をもっと磨いて、明日を作れるようになりたいなぁ〜な〜んちゃって…。

(浅井愼平著 「反・鈍感力」 朝日新書 2007,10)