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◆ 優しすぎるから犯罪を犯し、愛しすぎるから別れる。
一見相反する思いと行動をする人間という生き物。
定規や数字では計れない、心の葛藤や矛盾がある。


「出会い系サイト」を舞台にしたこの物語を読みながら、改めてそんなことを思った。
主人公をはじめ、登場人物たちの生い立ちや暮らしや価値観が丁寧に描かれている。
例えば、主な主人公の清水祐一は23歳でいくつかの仕事を経て、土建屋で働いている。
外見は髪は金髪で赤やピンクの服を好み長身で外見は格好いいが、実は寡黙で人付き合いが苦手で生真面目な性格。母に置き去りにされて、祖父母に育てられた。
車が好きで、病院に通う祖父の通院の足になっている。
「出会い系サイト」での、石橋佳乃、馬込光代の二人との出会いは、哀しみと歓びのドラマだ。
息をつかせない面白さ というのは、こんな本のこと。
(本を読み終えた、あなたはどう思う?)
最後の場面で清水祐一が、馬込光代に示した行為は、清水の芝居なのか、本人の本質的行為なのか。
どっちだろうね?

◆ 「悪人」という題名は、バイオレンス小説の響きがあるが、人の愚かさと素敵さを描いた愛の話でもある。
哀しいのに、人間の奥深い命や愛の力を感じさせる。
その心の振幅・矛盾を熱を持った作品として描いている。鮮やかだった。


(吉田修一著 「悪人」 朝日新聞社 2007.4)

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本命くじら

Author:本命くじら
 本が好きです。自然も好きです。
人間という生き物にキョウミシンシン!
本は快楽。本はエネルギー。…ってことで。
 よろしく!

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