「こじつけ」でしかないかも、の「個人的読書ろく」。ここにありっ!(…ってほどでもないか。)
| 「八日目の蝉」を読む! | 2008-03-29 |
◆ なぜ「八日目の蝉」なんだろう?
この題名の意味するものは、哀しいのか?
(すまぬ!あらすじは、後に書くので、ご覧を。)
蝉は、7年間、土中で生活して、地上に出たら7日ほどで死んでしまうという。
短かすぎて、あまりにもかわいそうだと、子供の頃の秋山恵理菜は思う。
大人になって彼女は思う。蝉は7日で死んだほうがよい。もし8日目まで生きると
仲間が死んでしまったのに、自分だけ生き残る、そのほうがかなしい。
その蝉は「息をひそめて幹にしがみついている気がした。
生き残ってしまったことを悟られないよう、決して泣かないよう声をひそめて。」いるようだからと。
誘拐されて身を寄せていた、子供の頃「エンジェルホーム」という宗教施設で一緒だった
千草と再会して言葉を交わす。
後半で、千草が秋山恵理菜に言う。
(上述の蝉の話のように)私も、そうだと思っていたけど、
それは違うかもしれない。
八日目の蝉は、他の蝉が見られなかったものを見る。
それはひどいものばかりではない、と。
そして、千草の意見に恵理菜も思う。
「乳児連れ去り事件」でわたしと三年半過ごして逮捕された野々宮希和子も
(恵理菜もその両親も)「今この瞬間どこかで、八日目の先を生きているんだと唐突に思う。」
◆ こんな感じで「八日目の蝉」についての見方の変化が、恵理菜たちによって語られる。
それは、生き方に対する考えの深化でもある。
男女三人(希和子と薫こと秋山恵理菜の両親)の大人たちの「事件」の前後からの苦しみと悲しみ
希和子が逮捕された後、恵理菜は三人への不信をかかえて大学進学とともに
親元を離れて暮らす。そして岸田と出会って妊娠する。
葛藤の末に「産む」決意をかためる、それまで避けてきた「事件」の現場を訪ねる旅に千草と行く。
そして、自分と別次元の遠い人だと思ってきた希和子が、逮捕というときに、自分を気遣った言葉(『その子は朝ごはんをまだ食べていないの』)を思い出す。
そして血縁のない彼女が、薫に深い愛情を注いだこと、その思いが自分の命の中に流れている。
実母・秋山恵津子と等しい母親だったことを知る。
息をひそめるような生じゃなく、堂々と誰かのことを愛して命を拓いていくことへの
励ましが込められている。
◆ (あらすじ)
野々宮希和子は、不倫関係にあった、秋山丈博と妻・恵津子の間に生まれた、生後半年の赤ん坊・恵理菜を、アパートから連れ去り、かつて丈博と話した名前「薫」と命名して、三年半の逃亡生活をおくる。
丈博との間に出来た子供を堕胎したことがあり、「薫」を本当の自分の子供のように思い、慈しんで可愛がる希和子が悲しくもあり、微笑ましくもあった。
友人・老女・宗教団体「エンジェルホーム」・友人の実家などを渡り歩いた末に、希和子は逮捕され、幼い恵理菜は両親と妹の元に帰る。
二章は、薫こと恵理菜の視点で語られる。
月日は流れて、恵理菜は大学の合格とともに、両親や妹から離れて一人で暮らす。
バイト先で知り合った妻帯者・岸田の子供を身ごもり、堕胎するつもりが、医師の
つぶやきを聞いて産むことを決める…。
◆ 読みながら、いくつものことを考えた。
男女の愛と、命を育むということ。親子のこと。
人生と「もしも…だったら」ということ。
憎しみと愛すること。マスコミとの付き合い方のこと。
風景と人の情感のこと。etc
又、読み返したい本に出会ってしまった。
(角田光代 著 「八日目の蝉」 中央公論新社 2007,3)
この題名の意味するものは、哀しいのか?
(すまぬ!あらすじは、後に書くので、ご覧を。)
蝉は、7年間、土中で生活して、地上に出たら7日ほどで死んでしまうという。
短かすぎて、あまりにもかわいそうだと、子供の頃の秋山恵理菜は思う。
大人になって彼女は思う。蝉は7日で死んだほうがよい。もし8日目まで生きると
仲間が死んでしまったのに、自分だけ生き残る、そのほうがかなしい。
その蝉は「息をひそめて幹にしがみついている気がした。
生き残ってしまったことを悟られないよう、決して泣かないよう声をひそめて。」いるようだからと。
誘拐されて身を寄せていた、子供の頃「エンジェルホーム」という宗教施設で一緒だった
千草と再会して言葉を交わす。
後半で、千草が秋山恵理菜に言う。
(上述の蝉の話のように)私も、そうだと思っていたけど、
それは違うかもしれない。
八日目の蝉は、他の蝉が見られなかったものを見る。
それはひどいものばかりではない、と。
そして、千草の意見に恵理菜も思う。
「乳児連れ去り事件」でわたしと三年半過ごして逮捕された野々宮希和子も
(恵理菜もその両親も)「今この瞬間どこかで、八日目の先を生きているんだと唐突に思う。」
◆ こんな感じで「八日目の蝉」についての見方の変化が、恵理菜たちによって語られる。
それは、生き方に対する考えの深化でもある。
男女三人(希和子と薫こと秋山恵理菜の両親)の大人たちの「事件」の前後からの苦しみと悲しみ
希和子が逮捕された後、恵理菜は三人への不信をかかえて大学進学とともに
親元を離れて暮らす。そして岸田と出会って妊娠する。
葛藤の末に「産む」決意をかためる、それまで避けてきた「事件」の現場を訪ねる旅に千草と行く。
そして、自分と別次元の遠い人だと思ってきた希和子が、逮捕というときに、自分を気遣った言葉(『その子は朝ごはんをまだ食べていないの』)を思い出す。
そして血縁のない彼女が、薫に深い愛情を注いだこと、その思いが自分の命の中に流れている。
実母・秋山恵津子と等しい母親だったことを知る。
息をひそめるような生じゃなく、堂々と誰かのことを愛して命を拓いていくことへの
励ましが込められている。
◆ (あらすじ)
野々宮希和子は、不倫関係にあった、秋山丈博と妻・恵津子の間に生まれた、生後半年の赤ん坊・恵理菜を、アパートから連れ去り、かつて丈博と話した名前「薫」と命名して、三年半の逃亡生活をおくる。
丈博との間に出来た子供を堕胎したことがあり、「薫」を本当の自分の子供のように思い、慈しんで可愛がる希和子が悲しくもあり、微笑ましくもあった。
友人・老女・宗教団体「エンジェルホーム」・友人の実家などを渡り歩いた末に、希和子は逮捕され、幼い恵理菜は両親と妹の元に帰る。
二章は、薫こと恵理菜の視点で語られる。
月日は流れて、恵理菜は大学の合格とともに、両親や妹から離れて一人で暮らす。
バイト先で知り合った妻帯者・岸田の子供を身ごもり、堕胎するつもりが、医師の
つぶやきを聞いて産むことを決める…。
◆ 読みながら、いくつものことを考えた。
男女の愛と、命を育むということ。親子のこと。
人生と「もしも…だったら」ということ。
憎しみと愛すること。マスコミとの付き合い方のこと。
風景と人の情感のこと。etc
又、読み返したい本に出会ってしまった。
(角田光代 著 「八日目の蝉」 中央公論新社 2007,3)
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