2008 081234567891011121314151617181920212223242526272829302008 10
 隠岐島(おきのしま)の相撲大会の取組の一日。特に英明と田中敏夫の両大関の決勝戦を描いている。二人が壮絶な闘いを繰り広げる描写は、手に汗握る迫力があって印象的だった。

日常のボクラの日々の中で、苦しい時の例えで「今、土俵際に立たされている」と表現したりする。
この小説では英明が、不眠や不安と闘いながら決勝戦の土俵で相撲に臨む姿が描かれている。そこには「どうせ無駄だ」という諦めの心を超えようとする姿がある。苦境のとき踏ん張って全身のエネルギーを集中する「渾身」で生きる彼がいる。

 「渾身」とは、実は自分を諦めない心のあり方や、生き方と強く繋がっていて、そこから発散される力のこと。そんな生き方が、自分も、家族も人との絆もイキイキとさせるんだなぁ。そんなことを思った一冊。