2017 / 04
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◆ まず「空気は読まない」
ほとんど読んでる鎌田さんの近刊の一冊目。
[KY]という言葉にひるんで、自分を見失うのはつまらん。
空気は読めても、大事なことは言えるハートを忘れないことが大事。
主流に流されるだけじゃあ、自分がないもんね。
四章の「空気をかきまわせ」五章に「空気に染まってみる」ってのがあって
六章は「空気を変える」ここにでてくる鎌田さんの「資本主義」への考えは、優しすぎるんじゃないかなぁ(笑)
でも、違う意見があるから人は面白いんだ、みんな一緒じゃ、昔、戦争に突進した頃の日本みたいだもんねぇ。(笑)

鎌田さんは、本を読んで、いつも何度でも、心の中で対話できる数少ない人。
空気に流されるんじゃなくて、創れる奴になりたいねって言っている。

◆ もう一冊。
「よくばらない」
って本だけど、禁欲主義を説いているわけじゃなくて
大事なものを見極めて、生きていこうよって言っている詩集みたいな本。
そこに添えられている前田真三、前田晃さんたちの美しい写真もしみじみと味わい深いよ。

本の中の好きなフレーズ。
「インターバル」という詩にでてくる。

ときどき休むとガンバリが生まれてきます
強い人ほど脱力の時間を隠し持っている
外からは見えないだけ。季節と同じように
人生にもギヤ・チェンジが必要なのです 
(P11)

近刊二冊。
いっぱい、書かないけど
何度でも、読み返したくなる本。


(鎌田實著「空気は読まない」(2010.2 集英社)「よくばらない」(2010.4 PHP研究所))



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「あいつは、いいかげんなやっちゃなぁ~!というと、マイナス・イメージが強い。
「いい加減」という言葉を復権するんだ、という書き出し。
どんな本なんだと、思いつつ読む。

こんなことを言っている。
強さと弱さの加減が大事だと。
「折れる」のでなく「たわむ」が「いい加減」のイメージだという。
闇雲にがんばって、心も身体も壊してしまうのではなくて
心がピンチのときほど、丁寧に一日を大切に重ねて、自然と繋がっている命に
耳をすまそうと。

読みすすむと、心をほぐしてくれる言葉が、いっぱいだ。
 自身の経験から「いい加減」を知る事が必要。例えば米の水加減、風呂の湯加減。
「いい加減」な感覚は、本では学べない。
生活の中にある、たくさんの「いい加減」を身に着けることが、生き抜く力を育てる。
これこそ、奥の深い学び、だってこと。

ホゥ!ホゥ!と思う言葉が、いくつも出てくる。
書くときりがないほど…。
新書サイズで面白い。

(何を思ったかというと…)
① 彼の「いいかげん」とは「生き心地のいい、加減」を探ることなんだ。
元気に生きるための法則を身につけて、掌(たなごころ)にしちゃうこと。

② がんじがらめの、ガンバリズム一辺倒じゃなくて、ほどよい自由な心で生きるのがステキだ。
日々選択のなかで生きるボクラ。体調も直面する悩みも変わる。
その中で「程よい加減」の生き方を探りつつ、生き抜こうじゃんってこと。

③ 「心」って確かにあるんだなぁってこと。
ここに紹介されている、いろんな人。例えば…。
更正施設の指導員の男が、大腸がん末期にも、子供たちが変わっていくことを信じる思いの中に…。戦火の中で、病気が悪化して死んだ子供の墓地へ母の代わりに訪ねて、平和のシンボルのオリーブの木を墓に植える人たちの思いの中に…。ウン!たしかに。


…ってなことで、読むたびに味わいが深くなる。
スルメのような…
海鼠腸(このわた、酒飲みしか読めん。)のような…
塩辛のような…
そんな一冊。(どんな一冊だぃ!)


(鎌田實著「いいかげんが いい」集英社2008.10)


◆ 少し前の月刊誌に「がんばらない」の著者の医師・鎌田實さんの
「やまない雨はないから”弱い自分”を認めてあげよう」
という記事が載っていた。

 その中で鎌田さんは、30代から温かい地域医療目指して走り続けて
院長になった責任や、どんな小さなことも完璧に解決したいとの思いから自分を追い込んで
48歳のとき「パニック障害」という、不安で動悸がして、夜も眠れないという状態になった。
その症状をきっかけに、弱さのある自分を認めて
「弱さは、強さを持つ自分になるために必須のものだと気づいた」と述べている。
 そして、心が「折れる」んじゃなくて「たわむ」という言葉。
つまり板や棒が曲がる状態を思い浮かべることの効用を語っている。
「たわみ」がいつか強い自分になる「力」になると…。

◆ それを読んで、ボクが思ったこと。
例えば、失敗したとき絶望して「折れる」と思う心の在り方。
それは、失敗することを終着点、最後の到達場所と考えて絶望しまうこと。
でも、失敗は、実は豊かな自分に逢うための「たわみ」とか「しなり」の時でもあると考えてみる。
すると、苦行の時間が「学びの宝庫」にもなる。
それは「失敗」が、次への始まりの時に、姿を変えるということ。

◆ 「しなり」や「たわみ」の時間なんだと、苦しい時間を捉える。
それは「心の中に、明日を蓄えていく」ための、柔らかい心を持つことなんだなぁ、と思った。


(鎌田さんの記事 「婦人公論」8/22号所収)


 何かいいニュースは?と、新聞を広げる友人と声を交わす。
なかなか希望にあふれ、幸せを感受させる話題はない。
つらい空気の時代だから、実話をもとにした大人の童話の優しさが光る。

◆ 原子力の平和利用という安全神話が崩れて、1986年チェルノブイリの原子炉が爆発した。
風下にあったベラルーシ共和国は、広島の原爆の500発分と言われる放射能で汚染された。
人が住んではいけない、高汚染地帯が広がり「埋葬の村」と呼ばれるようになった。
そして、甲状腺がんや白血病の子供が増えた。
 「アンドレイ」もその一人だった。
赤ん坊のころ、爆発の放射能が雨となって降り注いでいることを知らされない
エレーナ母さんは、乳母車でアンドレイとライラックが咲く、早春の町を散歩した。
その原発事故から10年後。
アンドレイは、急性リンパ性白血病で入院する。

日本から物資を運んで、ベラルーシと日本の合同チームは、
多くの、病気の子供たちを助けるきっかけにしたい、と願ってアンドレイの手術をする。
薬が、日本から8000キロの距離を最短で届くように、スタッフは模索する。
手術から、二度の奇跡で生きて二年がたった。
でも、しだいに少年の抵抗力もなくなっていき、命がつきる。

◆ 後日、鎌田さんは、少年の家族を訪ねる。
命を守ってあげられず、歓迎されないかもしれないと思いながら…。

鎌田さんはエレーナ母さんから、忘れられないという人の話を聞かされる。
日本から治療にきた、若い看護師・ヤヨイさんのことだ。

手術後、熱と口内炎で食事がとれなかったアンドレイ。
彼女が食べたいものを聞く。
「パイナップル」との返事。

経済が壊れて、ただでさえ「パイナップル」手には入りにくい国柄。
しかも、マイナス20度の厳寒の二月。外は雪景色。

ヤヨイさんは、厳寒の町を「パイナップル」を探して、歩く。
…が、見つからない。


でも、彼女の行動が町の噂になって、保管していた人から
病院にパイナップルのかん詰が届く。
それがきっかけで、少年は食事がとれるようになり、元気を取り戻していく。

ヤヨイさんのほとんど無謀に近い行動が
「優しい心と希望の連鎖」を生みだす。

「人の命」は最先端の技術だけでは支えられない、と鎌田さんは思う。

パイナップルのかん詰を見たとき、エレーナお母さんはいろんなものが見える。
「希望・真心・人間・命・世界・南の国の太陽」までも。

エレーナお母さんの話から、鎌田さんは
「幸せ」のことを思う。
「希望」のことを思う。

抑えた鎌田さんの筆致。
エッセイや往復書簡など豊かで面白い文章を書く
鎌田さんの大人の童話。
「幸せ」を考えるヒントがあると感じたオススメの一冊。

(鎌田實著 「雪とパイナップル」集英社2004.6)





 いつも側に置きたい本。
乳がんの再発患者・松村尚美さんと、諏訪中央病院の医師・鎌田さんとの往復書簡。
「中学生がペンフレンドに手紙を書いているようなリズム」で
「ぼくのなかの少年が戻ってきているのかもしれません。」(P94)
と自身で形容している、鎌田さんのみずみずしい文面。

 そして、直美さんの詩的で深い文面。
「怖さと向き合うことで、やっと今をしのいでいます。向き合っているからこそ、周りのあたたかさを受け止めることができます。自分の足で立っていること、両手をひろげていること、そうでなければ何も受け止められません」(P19)と、時に凛として、時に辛い心情をかたる手紙に、何度も胸が熱くなる。

◆ 逢ったこともなく、離れたところで暮らしている直美さんや読者に元気を出して欲しいと
自分の医師としての知識のほかに、免疫学や栄養学などの専門家との対談も載せている。
形式的でも難解でもない「命の味方」といえる内容だ。

イラクの難民キャンプで、子どもたちの診察をしていたとき、電話で尚美さんの訃報をきく。
その無念の思い…。
 どんな人にも、命の終幕の時はくる。
尚美さんは逝ったけど、命とまっすぐ向き合って、自分らしい生き方をもとめ続けた
彼女の視線…。
面識のない一読者のボクに、忘れられない深い印象を残した。

◆ 題名が示すように、がんに負けないコツが書かれている。
同時に、病気の有無にかかわらず
「生きる力を、心の深みのところで呼び覚ます本」
だと感じた。
いつも側にいてくれる命のパートナー。
超のつく、オススメ本。


(鎌田實著 「がんに負けない、あきらめないコツ」 朝日新聞社 2006.3)

◆ 《鎌田さんの公開生放送》
◎5月5日(月) 9:05~11:50 NHKラジオ第一 公開生放送(京都府長岡京)
「鎌田實・いのちの対話」 テーマ「生き方の作法」
   ゲストと鎌田さんがテーマをめぐって対話をし、ゲストの音楽を楽しむ番組。
過去のここでの対話は
「いのちの対話」(さだまさし・小椋佳など。)
「いのちとユーモア」(永六輔・西村由紀江など。)集英社から刊行されています。



本命くじら

Author:本命くじら
 本が好きです。自然も好きです。
人間という生き物にキョウミシンシン!
本は快楽。本はエネルギー。…ってことで。
 よろしく!

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