2008 081234567891011121314151617181920212223242526272829302008 10
トルコ料理店のアルバイトを終えて家に帰ると、一緒にいたインド人の恋人も家財道具も消えていた。
精神的なショックから、言葉が出なくなってしまうヒロイン倫子。
失意の中で、いなかに帰り、おかんの援助を得て、
一日一組だけ客をとる「食堂かたつむり」の営業を始める。
店にやってくる客たちの反応…。
もの心ついたときから、気が合わなかった、おかんの真実とは…。

◆ 可能性のある話なのに、物足りなかった。
料理の話にあわせて言えば、味わいが薄い平板な作品。
ファンタジーなのか?現実を深く描きたかったのか?
中途半端な内容だった。

◆ 食堂の開店にしても、料理のもてなしにしても
物語の起伏に欠けていて、読書のわくわく感がなかった。
作品の随所に出て来る、下ネタ的比喩の表現や多さは、場面になじんでいなかった。

◆ 人は、様々な動植物の命をいただいて、生きていることは事実だし
大事なことだが、エルメスという可愛がっているペットだった豚ちゃんの
こういう結末は、説得力もなく唐突で、後味が悪く嫌いだ。

期待して読んだが、残念としかいえない一冊。

(小川糸著 「食堂かたつむり」 ポプラ社 2008.1)