2017 / 05
≪ 2017 / 04   - 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31 - - -  2017 / 06 ≫

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。


◆東京近郊で生まれ育った篤志が、父の郷里である高知大学に入学。
祖父母の家に同居しながら学生生活をおくる。
四年前の夏、中学生だった彼は従兄弟の多郎に誘われて、よさこい踊りに参加した。
大学生となり高知に来た篤志に、多郎は再び祭りに誘う。
今度は、とぎれていた町内会チームを復活させるスタッフとして「よさこい祭り」に参加しないかと
。四年前の祭りのとき篤志には、ある女性との忘れられない一つの出来事があった。
さて、今年の夏、篤志は…。

◆「祭り・夏・青春・高知とくじらと物語」のキーワードを紡ぐと、真夏の熱い青春ストーリーが連想される。それも間違っていない。

もう一つのキーワードは、「人はなんで踊るんだろっ?」ってこと。
町内会チームに踊りのインストラクターとして参加する大物・カジの生い立ち。
 四年前中学生だった話し相手のいなかった篤志が、哀しげな影を見、断片的な会話をかわすようになった名も知らない女性。その時、祭りの二日目に欠席して以来会えない女性の姿が後半見えてくる。その女性は、井出亜澄。
カジにも亜澄にも、身近な人たちとの死別があった。

 役者を目指して、高知を離れるという多郎との別れを嘆く篤志に。カジが言う。
「現実なんて思い通りに行かんことばっかりや。自分じゃどうしようもないことだらけ。(中略)ええこと教えちゃろう。踊ったらいろんな縛りから開放される。無になれる。」(217)。
哀しみに押し切られないで生きるために、踊ったり歌ったり本を読んでみたり、映画を観たりして、ボクらは、心の栄養補給をするんだろうか。

陰影豊かに展開する物語に
祭りの歓声や肉声が、聞こえてくる。

(大崎 梢著「夏のくじら」 2008.8 文藝春秋)


スポンサーサイト

本命くじら

Author:本命くじら
 本が好きです。自然も好きです。
人間という生き物にキョウミシンシン!
本は快楽。本はエネルギー。…ってことで。
 よろしく!

04 | 2017/05 | 06
- 1 2 3 4 5 6
7 8 9 10 11 12 13
14 15 16 17 18 19 20
21 22 23 24 25 26 27
28 29 30 31 - - -
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。