2017 / 05
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今回は、童話です。
決して明るい話ではないけど、大人の読者の心にも
波紋を投げかけてくる、味わい深い本。

◆ 仲良しだった、ことりを亡くして哀しむくま。
くまは、ことりとの思い出にひたりながら、ことりを入れた小箱を持ち歩く。
森の動物たちに見せると「…つらいだろうけど、わすれなくちゃ」という。
くまは部屋にこもる。ひさしぶりに開けた窓から、見た風景は、初めてのように新鮮だった。
歩き出したくまは、土手で昼寝をしている山猫に出会う…。

◆ とても絵がいい。殆どのさし絵の色が、モノクロなのです。
話のポイントになるくまとことりの、思い出や花、イタチに襲われて抜け落ちたとりの尾羽のかわりに
くまがことりに結びつけた、きれいな葉っぱなど、ごく一部が、控え目に桃色で描かれている。それが印象的だ。物語と絵がぴったりだ。
くまが、生前のことりとかわした「きょうの朝」論議。
何気なく過ぎる「きょうの朝」が「昨日」でも「明日」でもない、最新の自分の命だと改めて思う。
毎日思う「きょうの朝」。大切にしなきゃだね。

死別の空白感も含めて、人の哀しみを埋めるものって何だろう?
それは、本当の哀しみをわかってくれる人がいて、言葉をかけてくれること。
亡くなった人との思い出や面影を、胸に抱いて歩き出すこと。
やまねこが、くまにかけた言葉やしぐさに、そのことを思う。

やまねこにも、ずっといっしょだった、ともだちがいたのかもしれないとかかれている。
生きていく過程で、誰しもが出会う哀しみ…それと嬉しい出会い。
哀しみをわかちあえるともだちと出会えることが、どんなにステキなことかを、とても感じさせてくれた。
本当にステキな一冊。

(湯本香樹実ぶん・酒井駒子え「くまとやまねこ」2008.4河出書房新社)

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本命くじら

Author:本命くじら
 本が好きです。自然も好きです。
人間という生き物にキョウミシンシン!
本は快楽。本はエネルギー。…ってことで。
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