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年末の仕事に追われて、更新が遅れぎみです。
で、簡単なメモ的更新。
本は読んでるよ。

最近読んだのは、垣谷美雨さんの「結婚相手は抽選で」(双葉社,2010,7)「夫の彼女」(双葉社,2011,4)

◆前作は、少子化対策のため国会で「抽選見合い結婚法」が成立して独身の若者は抽選相手と強制的に見合いさせられ三人断ると「テロ撲滅隊」に送られて過酷な日々を送ることになる。あわてて結婚しようとするもの。いやいや見合いして、相手に交際を断らせようとするもの。はじめてのデートに歓喜するもの。

笑いながら、恋することや結婚って何やろう、と思ってしまいました。


◆後作はというと…。
まじめで目立たない39歳の主婦・小松原菱子は中三の実花、小五の真人の母。夫・麦太郎は、製粉会社のパスタ課勤務している。ある日偶然見た、夫のパソコンで同じ会社の二十歳の女性・星見と夫がつきあっているらしい文面の彼女のブログを読んでショックを受ける。奔放な言葉で書かれたブログのその女性と、まじめな夫が浮気しているのは本当だろうか…。二人が会って言い争いをしている途中、突然現れた老婆によって、二人の人格は入れ替えられてしまう。さてさて、二人の明日はどういうことに…。

人格の入れ替わりネタは、入れ替わる二人の人格が離れているほど、タイプが違うほど面白い!最近のTVドラマ「ドンキホーテ」では、やくざの親分と児童相談所の公務員が入れ替わって、あまりに違う境遇がドタバタの笑いにつながっていた。でも、時に以外に物事がうまく進むこともある。とにかく、毎回大笑いだった。

この小説も、ヤンキー口調の娘と気まじめな主婦が入れ替わる落差の大きさにドド~ンと笑えた。会社で浮きまくっている一人暮らしの独身女性・星見が、ある日を境に、地味でまじめになり、会社に有益な提言をする。生真面目な主婦が、ある日突然ヤンキー口調で子供や親戚やPTAの会議で予想外の発言をする。この作品は、笑いだけじゃないぞ。入れ替わってみると見えてくる相手の真情や、生い立ちの真実。笑えてホロっとさせるのだ。

「わかっちゃいるけど、相手の立場になって考える」って難しいな小説(どんな小説じゃあ?)の傑作!
おすすめ二重○!


垣谷美雨著「結婚相手は抽選で」(双葉社,2010,7)「夫の彼女」(双葉社,2011,4)


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◆ 「もう一度生き直せたら」とか…。
女性ゆえの生きづらさのこととか…。
作者が、等身大で生き方を問いかけてくる書下ろし。
作品に豊かな血が流れ、ピンと芯が通った傑作だぁ!

◆(物語) 
東京暮らしの、47歳の香山知子・黒川薫・赤坂晴美の三人は
故郷の青海町の名前に惹かれて行ったデパートの「兵庫県物産展」で30年ぶりに再会する。
三人は高校時代の同級生だった。
その夜、飲みに行った不思議な居酒屋「遠来の客」
初老の店員から、不思議な追加注文の確認を受ける。

「追加のご注文は”高校三年生”でよろしいですか?」
酔った勢いで「いってみよう」晴美がいった…。

気がつくと、三人は30年前にタイムスリップ。
なんと、47歳の人生経験をもつ「高校三年生」となった。
さて、どんな人生を生き直すことになるのか…。

◆(感想) 
タイムスリップもの。ありがちかもしれないが面白いテーマだ。
「もう一度生き直すことができたらなぁ」という
三人のそれぞれのつぶやき。
それは、ふとこぼすボクらの言葉かもしれない。

◆ 三人の設定は、丁寧で好感がもてる。
女優になりたいという、思いを閉じこめて専業主婦として、
夫の協力もなく子育てをしてきた知子
キャリアウーマンとして、東京のIT会社の副部長として働く有能な社員ながら
未婚女性への先入観や、上司のセクハラ発言に怒りを覚える
高校在学中から不良で、三年の時、男にだまされて妊娠し、高校を中退して
東京で水商売を経て、今はパートを掛け持ちしているが、時給の低さに
ふつうに生活する大変さを感じている晴美

◆ いろいろなことを感じさせられる。
 命の短さのこと。
時とともに見え始めるものがある。でも時間が必要だと言うこと。
表層に踊らされやすい人が心を通わすには、本当の思いを伝え合う他はないということ。
人間は、生きている間は、ふらふら迷って、ぶつぶつと問い続けるんだろうなということ。
「生きる充実」ってやつは、顔を背けたい避けたい思いとか、迷いとか悩みと向き合って
答えを見つけようと決意をして、歩きだすことの先にしかないのかもしれない。

もう逃げるのはやめたのよ。あの時点から逃げないで、
もう一度自分の人生を切り拓いてみたいの。」(285)

という知子の言葉。とても響く言葉だった。

プロローグ 
第一章 不思議な再会
第二章 三十年前へ
第三章 それぞれの進路
第四章 十五年後
第五章 リセットボタン
第六章 新しい人生
エピローグ

前作「竜巻ガール」も良かったけれど、この本もおもしろかった~!
次も楽しませてくれぃ!

(垣内 美雨著 「リセット」双葉社 2008,2)


四篇からなる。これは凶悪な事件は起こらない推理ドラマなのだ。
一癖あって強そう。でも、不安と哀しみを抱いている。
それでも現実と向き合って生きようぜ というガールたちの物語。
彼女たちの不思議な行動の謎が、物語の進行とともに見えてくる。

◆父の再婚によって、高校生の哲夫に妹が出来る。初めて顔を合わせた涼子は「がんぐろ」で登場して驚かすが、素顔の彼女は、美少女で学校でも話題の女の子だった。ある夜涼子は、雷が怖いと、哲夫を頼って彼の部屋に、逃げ込んでくる…。 (「竜巻ガール」)

◆妻に逃げられた詐欺師まがいの父と二人暮らしの広幸の家に、絵美という美人が突然訪ねてきて、やがて父と再婚する事になる。しかも、何故か絵美は家を出た母・静江と知り合いだという…。
 (「旋風マザー」)

◆三十代半ばの独身女性・由布子は、不倫相手・菅原部長とお忍び旅行に行くが、旅先の川で泳ごうとして菅原は溺死する。彼女は本妻や会社に事実を知られまいと、遭難の事実だけを宿に告げ、隠れるように帰宅する。
その後、最初の付き合いから不倫をしていると信じていたが、菅原が若く美しい今の妻と結婚したのは最近のことで、由布子とつきあい始めた二年前は、独身だったことがわかる。…。
 (「渦潮ウーマン」)

◆40歳前の今日子は、25歳の外国人・黄河と結婚した。
彼の入院の際に、彼女の目を避けるように、彼に宛てて、自宅でなく会社に、中国から大量の手紙が届いて会社のロッカーに保管されていたことを知る。
黄河にとって、自分はただの便利な女で、二人は愛情で結ばれたのではなかったのか。本国には妻子がいることを夫は、自分に隠しているのではないか と、懐疑と破壊的な気持ちを抱く。そんな時、今日子は妊娠したことを知る。はたして二人はどうなる…。
 (「霧中ワイフ」)

四篇とも面白い。
特に好きなのは最後の作品「霧中ワイフ」。
やるせなく心細い思いを抱いて孤独に沈みながら、彼女の心に流れているキーワードは
「(現実の怖さから)逃げてはいけない」ってこと。
他の作品に出てくる女性たちも、みんなタフな精神を持っているのだ。

読後感がいいのは、彼女たちがしんどい状況の中でも、前を向いて歩こうと意欲して、胸をはっている から。
つらくてやるせない時こそ、胸を張って歩く。
それが元気を連れてくると信じる。 大事だなぁ。


垣谷美雨著「竜巻ガール」(双葉社・2006発行)

本命くじら

Author:本命くじら
 本が好きです。自然も好きです。
人間という生き物にキョウミシンシン!
本は快楽。本はエネルギー。…ってことで。
 よろしく!

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