2009 / 08
≪ 2009 / 07   - - - - - - 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31 - - - - -  2009 / 09 ≫

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。


(物語)
◆ 毎朝新聞記者の弓成亮太の運命を描く。
沖縄返還交渉。
返還にまつわる、軍用地保障費の交渉と支払のからくり。
亮太は、その交渉経過を記した極秘の電信文を出入りしている関係部署から、密かに入手する。
その内容は「自国の議会対策しか考えないアメリカと、自国の国民のことなど一顧だにしない日本政府」(148)の姿を物語るような、両国の交渉の発言や経緯が記されていた…。

◆ ニュースソースが割れないようにしながら、国民に真実を、どう伝えるか逡巡する亮太。
外には傲慢と自信家の顔をもつが、一方で情に厚く、記者としての重責に、夜中に目が覚めたりする面をもつ。

さて、どんな運命が…。

◆ 実在の沖縄返還をモデルにしている。
作品に出てくる「事件」と称される出来事もあった。
登場する政治家も、名前は違うものの実在した政治家が出てくる。

(感想)
◆ 山崎さんは、最高にうまい!面白い!

以前に読んだ「沈まぬ太陽」も実在の出来事を描いている。
その綿密な取材と豊かな肉付けで面白い作品として結晶させ、堪能させてくれた。
読みだすと止められない、迫力とサスペンスは特級だった。

◆ 今回のこの作品も、上々の滑り出し。
多面的な主人公の姿が、生き生きと描かれている。
さらっと書かれているけど、好きなのは身近な人との関係。例えば父との関係。
家に訪ねてきた父とのひととき。
父が三味線を弾き、亮太が長唄を歌う場面は、好きな場面だ。

◆ 面白い筋運びの中に、人間の真実への願いを、力と嘘でねじ伏せようとする者への、作者の怒りを感じる。
政治の中のごまかしやウソを、見抜く目。大事だなぁと改めて思う。
嘘つき政治屋には、今日の選挙で  天にかわって オシオキよっ!(笑)


今後の亮太の生き方がとても気にる。
ワクワクする。


(山崎 豊子著「運命の人1」文藝春秋2009.4)


スポンサーサイト

我が家の三重苦。
単行本は「置かない。置けない。買えない。」
この禁を破り…
書店で見つけて、血走った眼で「ファイト!いっぱぁぁ~つっ!」と
わけわからない奇声を発し、衝動買い・即読みという暴挙に走ってしまい
ど~でもいいような、この夏の思い出を作ってくれた、禁断のあは~んな(笑)一冊。

(お話)
◆ 「武士道・命」で、喫茶店の「メニュー意味がわからん」という、今時の高校生的時代感覚からずれた感性の磯山と、福岡南高校に転校した「お気楽不動心」こと早苗の高校生活最後の日々。

インターハイの団体戦で、二人の闘いがある。

磯山と福岡南高校の黒岩伶那との、個人戦決勝での鍔競り合いもある。

男子部で剣道をやっていた岡巧と(早苗の姉・ファッションモデル)の緑子との切ない恋もある。

磯山の通う道場主の若き日と、剣道への思いも出てくる。

そして、風変りな福岡南高校の教師・吉野正治が高校時代に、暴走族13人と決闘したことも語られる。

進学か就職かに迷う磯山。怪我をきっかけに剣道をやめ、自分の新たな生き方を探そうとする早苗。
さてさて、二人のあしたは…。


(感想)
◆ 磯山と早苗のインターハイの決戦が、唯一のメイン物語になっていないところがいい。
早苗が最後の試合を前に、大きなけがをする。
人生、いろんな事態が出てくるなぁ。

今回はヒロイン二人を取り巻く、周辺の人たちの日々が語られて
物語に奥行と、緊張と、程よい味わいがでている。
読むほどに気持ちいい。

◆ え~。ぶっちゃけた話が…。
あぁ!またこの人たちに会えた。
そんだけでいいんだ!(笑)
書店で見つけて!

直ちに!いますぐ!急いで!でも味わって!読むぞ読むぞっ!
っと、それしか思わんかった。
ボクには、そんな本っ!

◆ おまけに、も、ひとつ。
冒頭と最後に言葉がある。「こじつけ」で勝手な深読みをする。
「あの人も、きっと同じように、険しい道を歩み続けている」っていう言葉。
これは、物語的には磯山と早苗という、心が通いあった二人の心情に寄り添った声。

でも同時に、本当の生き方を探し続けて、あたふたジタバタしているかもしれない読者の誰かの日々。
そんな誰かに、語りかけている言葉でもある、のかもしれない。

◆ 三冊目のシリーズなので、以前ここに書いた
「武士道シックスティーン」「武士道セブンティーン」
の感想も見てくれると、うれすぃ~。

あ~好きな本を読むと、アホの本性が出てしまう…。

(誉田哲也著 「武士道エイティーン」 2009.7 文藝春秋)



はなのこ
(*写真は2009.8.1岐阜県中津川市 はなの湖)

今まで、こんなケッサク読まなかったなんて

♪どうしたんだい 
   HE HEY ベイビー♪ 

って感じだ!


まさに「私のお気に入りの一冊」の殿堂入りだぁ。(爆)
解説を書いてる森絵都さんじゃないけど
面白い本は?と今聞かれたら、ためらいなくこの本っ!

題名から、暑い夏の日、読むのにぴったり。(もう、立秋過ぎたけど)
でも、四季それぞれの四話がみんな面白いし、繋がった話になっている。
つまり、いつ読んでも、ぴったりだ。
そんで、人物がいきいきと呼吸している。面白いったらねぇや!

メインになる話は、11歳の伊山進。12歳の姉・佳奈。
13歳の左腕を交通事故で失った浅尾広一の三人の出会いの夏と別れ。月日を経て再会する。

そこには、広一の交通事故で亡くなった父への思い。
同乗していて失くした左腕とピアニストへの進路への揺れる思いがあり、片手になって乗って転倒して以来、自転車に乗れなくなった、自分の中の「怖気づく心」のことがあったりする。
そして母の再婚のことや、暮らしを支えられない自身の年齢からくる無力感のことも思ったりする。
佳奈との、喧嘩別れの痛みも…。
そして、佳奈にも、進にも月日の中で見えてくるものがある…。

「サマータイム」(夏)
「五月の道しるべ」(春)
「九月の雨」(秋)
「ホワイト・ピアノ」(冬)の四話を収録。


(感想だけど…)
◆ 例え視覚的に見えないことでも、心の深い所で強く結ばれた本当の意味の約束は、月日を経て、本当のことが見えてくるのだなぁってこと。

◆ 第四話の「ホワイト・ピアノ」に、ピアノの調律師で、髪形からキタローさんと呼ばれる人が出てくる。「マイ・フェイヴァリット・シングス」を歌う。
ギャンブル好きで、外見がさえないという第一印象が、古い「ホワイト・ピアノ」への態度から、「色々なものを大切にせずにはいられない人」という、彼の本当の姿が、佳奈に見えてくる。
人の本当の姿、見える目を磨きて~。

◆ 三人の他に、広一の母のジャズピアニストの友子がいい。
そして三話「九月の雨」に出てくる母の恋人・種田一郎は、母がそれまでにつきあった
過去の恋人たちの傾向「音楽家でもなく」「渋いハンサムでもない」。
「灰色の貧乏神のような不景気な男」だった。
この男が又…。

あ~話し出すと、きりがないなぁ。

こ~んな、オモロイ本!!
  読むなヨォ~ ヨムナヨォ~ (笑)


(佐藤多佳子著「サマータイム」2003新潮文庫)


中津川

◆ 昨日の朝9時すぎ、「特急しなの」で中津川へ。到着駅前から出るはずの会場までのバスを見つけて、乗り込もうとする。親子連れが多い???
案内の人に聞くと「ジャンボリー」の名がついているが、こちらは親子でキャンプ場にいく「サマージャンボリー」のバスだった。
よく似た名前。

◆ 会場には、手作りの幟(のぼり)がいっぱい立っていた。
(イベント会社じゃなくて、地元の人がボランティアで運営している催しだから、手作りの味があった。)
幟の言葉がしゃれていた。
「老人は荒野をめざす」 (五木さんの小説に「青年は荒野をめざす」ってのがあった。) 「遠望楽観」 「四面楚歌」(タバコを吸われる方はこの幟の下でどうぞ!と司会者の案内があって笑った。) 「天下大変」。
冗談か、含蓄ある言葉なのか、よくわからない。

◆ 野外コンサートだったので天気が気になった。最初は、小雨だった。よしよしと思った。
でも、始まって間もなく、バケツをひっくり返したような、いや浴槽をひっくり返したような…大雨になったのだ。雨具の上下を着たが、そのうち、その上から友人とブルーシートをかぶって鑑賞する。雨がシートを流れ落ちて、周りにドンドン溜まっていく。
これだけ降ると、もう怖くない。(爆)
雨の中で、ビールで乾杯した!(何への乾杯かフメイ…)

◆ そんな有名人が出ているわけじゃない。でもいい歌手、いい歌はいっぱいある。
例えば、早川義夫(元ジャックス・一度歌手を辞めて書店主を20年以上やって、最近歌手に復帰したらしい。)の「サルビアの花」「からっぽの世界」。詩の繊細さ。柔和な表情から、繰り出される、独特のアクセントの強い歌声。シンセサイザーを弾いて、歌いながら、立ち上がるような動作を繰り返して歌に没頭する姿が、印象に残った。
加川良が、変わり身の早い人々への皮肉をこめて歌った「戦争しましょう」(パラドックスな題名なので、真意は反戦争。)
題名は、聞きそびれたけど、友人が絶賛していたのが、中川五郎
なぎら健壱のMCは、談志調だった。高石ともやが歌っていた「労務者とは言え」を歌った。甘い声。
ブルースハープ、フラットマンドリンなどの名手の演奏もあって酔った。


◆ 数年前、50代で逝ってしまった高田渡の歌「鉱夫の祈り」「生活の柄」を
出演者がカバーで歌っていた。詩にとてもこだわっていたひとで、妙に可笑しい人だった。
「バーボン・ストリート・ブルース」(筑摩文庫)は、彼のルーツや心情がわかって
面白い。

◆ 帰りの電車の乗車時間が迫っていて、一番聴きたかった、地元のアマチュアの
歌手たちの歌が、聴けなかった。
でも、雨は降ったけど、夏は野外コンサートはいいっ!時折の晴れ間にうたう蝉。
ステージ後方の、湖の水面のきらめきや、もやのかかった近くの山々が幻想的だった。
高原の匂いと清涼な空気、やっぱ野外だねぇ。
手作りのコンサートを作ってくれたスタッフ~ゥ。 サンキュ!
誰かの歌みたいだけど「ウレシイ!タノシイ!ダイスキ!」だよッ!



◆ 少し前、46年ぶりという、皆既日食が話題になった。
こちらも、40年ぶりに、岐阜県の中津川市で、今日、フォークソングの野外コンサートが開催される。
「中津川フォーク・ジャンボリー」。
フォークソング好きには「嬉しい楽しい大好き!」と叫びたくなる出来事だ(笑)
音楽は何でも聞くけど、フォークソングも大好きだ。
以前はどこでも行っていたけれど、病気になって長い間、外出が制限される体だった。
本当に久しぶりの、野外コンサートなので嬉しさも特別だ!

◆ 先日、高田渡という歌手の「バーボン・ストリート・ブルース」(筑摩文庫)を読んだ。
大ヒットをとばした歌手、というわけではないが、飄々としていて、惹きつけられる人だった。
その彼も、数年前にコンサート先で逝ってしまった。
開催された3回のジャンボリーの常連だったようで、その姿が見たかった。

◆ 以前の音源をきいたり、HPを見たり、天気予報をみている。
40年前は、三日間徹夜で開催されていたらしいが、今回は昼から夜9時まで。
行ってきまーす!


本命くじら

Author:本命くじら
 本が好きです。自然も好きです。
人間という生き物にキョウミシンシン!
本は快楽。本はエネルギー。…ってことで。
 よろしく!

07 | 2009/08 | 09
- - - - - - 1
2 3 4 5 6 7 8
9 10 11 12 13 14 15
16 17 18 19 20 21 22
23 24 25 26 27 28 29
30 31 - - - - -
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。