2010 / 03
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(本の内容)
◆理想的な自由な国のイメージを抱き、あこがれのアメリカに渡った著者が、
9.11のテロに遭遇し、崩れ落ちる隣のビルや人の惨劇を、目の当たりにする。
その日を境に、報復と殺戮の姿を剥き出しにするアメリカ。
そんな思想とは、異なる人々の生き方や出来事との出会い。
PTSD(テロ後遺症)で心の傷と喪失感の悩みの日々をこえて、ジャーナリストとして
歩き出すまでを描いたノンフィクション。

(思ったこと)
◆この本で彼女が描き出したもの。
それは「幸せ」って何だろう?ってことだと思う。

テロリストも、最強の武器を作り続けるアメリカも、人を幸せにはしない。
「怒りに怒りで対応」する、暴力と憎しみの力づくの思想。
その思想によって、人は「哀しみからは逃れられない」。
世界中に、9.11と同じように、たくさんの「グランド・ゼロ」のような暴力と哀しみ
が存在することにも、彼女は気づく。

どんな国籍や人種の人も、ひとつの命をもって、みんな幸せを求めて生きている。
どうしたら、幸せの連鎖が広がるんだろう…。
そんな、彼女の思いが、とても感じられる、心に沁みる本。

彼女が出会った人が、こんなことを言う。
「私たちに力を与えるものとは何だろう。
…非人間的な力を打ち負かす方法はただひとつ、より人間的になることだと。」(230)


「より人間的」って?
「幸せ」って?
あわてずあきらめず、ボチボチと歩いていこうゼ。

(堤未果著 「グランド・ゼロがくれた希望」2009.6 扶桑社)


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◆ まず「空気は読まない」
ほとんど読んでる鎌田さんの近刊の一冊目。
[KY]という言葉にひるんで、自分を見失うのはつまらん。
空気は読めても、大事なことは言えるハートを忘れないことが大事。
主流に流されるだけじゃあ、自分がないもんね。
四章の「空気をかきまわせ」五章に「空気に染まってみる」ってのがあって
六章は「空気を変える」ここにでてくる鎌田さんの「資本主義」への考えは、優しすぎるんじゃないかなぁ(笑)
でも、違う意見があるから人は面白いんだ、みんな一緒じゃ、昔、戦争に突進した頃の日本みたいだもんねぇ。(笑)

鎌田さんは、本を読んで、いつも何度でも、心の中で対話できる数少ない人。
空気に流されるんじゃなくて、創れる奴になりたいねって言っている。

◆ もう一冊。
「よくばらない」
って本だけど、禁欲主義を説いているわけじゃなくて
大事なものを見極めて、生きていこうよって言っている詩集みたいな本。
そこに添えられている前田真三、前田晃さんたちの美しい写真もしみじみと味わい深いよ。

本の中の好きなフレーズ。
「インターバル」という詩にでてくる。

ときどき休むとガンバリが生まれてきます
強い人ほど脱力の時間を隠し持っている
外からは見えないだけ。季節と同じように
人生にもギヤ・チェンジが必要なのです 
(P11)

近刊二冊。
いっぱい、書かないけど
何度でも、読み返したくなる本。


(鎌田實著「空気は読まない」(2010.2 集英社)「よくばらない」(2010.4 PHP研究所))



もっと早く観たかったこの映画。
土曜日の夕方、名古屋の映画館に友人と行った。
上映期間の終了ギリギリ、やっと間に合った。

原作・伊坂幸太郎の小説は、一昨年読んだ本で個人的な
ぶっちぎりチャンピオン本。

◆物語は、
仙台を凱旋パレード中の首相が暗殺され、犯人に仕立て上げられた主人公・青柳雅春(堺雅人)が大学時代のサークル仲間・大学の時のアルバイト先の社長・親など周囲の人たちの力を借りながら友人が語った言葉「人間の最大の武器は習慣と信頼」を心の武器にして、逃亡する物語。はたして、青柳の運命やいかに…。

◆ 様々な過去の出来事やせりふの伏線が、効果的に物語を盛り上げる。
なんでこうなるの?という後半のクライマックスに至る疑問を解きあかしてくれる。

頑固な父親に書かされた書き初めの言葉。とか…
学生時代にアルバイト先で花火が上がる空をサークル仲間と見上げる場面。とか…
青柳の元恋人樋口晴子(竹内結子)との別れの言葉。とか…。
青柳が助けたアイドル・凛香(貫地谷しほり)が言った整形手術の話。とか…。

映画の感想。映画に出てくるキーワードで、言うと…

タイヘン ヨク デキマシタ!(笑)

(中村義洋監督・他の出演 吉岡秀隆・劇団ひとり・香川照之・江本明・濱田岳など)



(お話)
◆ もののはずみのように、サラリーマンの黒沢巧也は、50歳を前にしてエレキギターを購入する。
最初は、個人的に趣味で楽しむつもりが、ロックバンドを結成することになる。
大学時代以来約30年ぶりの演奏、ギターを触らなくなった大学時代のほろ苦い思い出がよみがえる…。
バンドはライブハウスに出演し、アマチュアロックコンテストで全国大会を目指す。
そして、彼の前に思いがけない出会いが…。

(思ったこと)
◆ 楽しさに満ちた物語。
プロフィールに著者自身がバンド活動をしているとあり、その体験が、演奏場面の描写など
リアルに楽しげに反映されている。
30年の歳月を経て、改めてするバンドの活動が実に楽しそうだ。
同じ音楽の活動が、学生時代よりうんと楽しそうだ。
人は生き直したり、深化したりできる生き物でもあるんだなぁと思った。
ワクワクしながら、一気に読んだ。

◆ 予選を通過して、全国大会の舞台に挑みながら巧也は思う。
「競い合うのが音楽じゃないだろう?
人生を豊かにするのが音楽だろう?
青臭くてオーケーなのがロックだろう?」
(P361)

今を生きるライブ感があふれている。
面白さがギュと詰まったおススメの一冊。

(熊谷達也 著「オヤジ・エイジ・ロックンロール」2009.11 実業之日本社)


(お話)
◆ 負けることに慣れきったような、弱いプロ野球チーム「仙醍(せんだい)キングス」。
このチームの熱烈なファンだった両親から生まれた山田王求(おうく。)
このチームの選手になるように育てられた彼は、やがて天才的な選手になっていくが…。

(思ったこと)
◆ すらすらと読めた。漫画を読むみたいだった。
4割の打率に到達するのは稀な野球選手の世界。
彼は、なんとその倍の8割の打率をあげる天才選手。
小さいころから勝負されず、敬遠の四球が多い。
「野球」の世界に飛びぬけた天才を配し、父が殺人者というレッテルを背負いながら
堂々と王道を生きようとする彼はカッコよくもあり、悲劇的でもある。
シェイクスピアの「マクベス」や「ジュリアス・シーザー」を下敷きに
「三人の黒衣装の女たち」「人間が変形した四脚の緑色の獣」
を登場させ、鮮やかに時空が転換して物語がすすむ。
間延びも退屈もない伊坂ファンタジー。

◆ もひとつ、こじつけ読書感想を。
本の中に出てくる言葉で言うと、何かする前から恐れて挑戦しないってつまらない。
人生に、代打は送れないもんなぁ。
面白いことを探しながら歩きたい。

面白かった言葉。
弱小チームのオーナー・服部勘太郎のセリフ。
「…優雅に飛んでる鳥が落っこちたりするのを見て溜飲を下げるよりも、
絶対飛ばないような牛が空を飛ぶのを眺めて、爆笑するほうが好きなんだ。
面白味を感じるんだよ」(150)


(伊坂幸太郎 著「あるキング」2009.8 徳間書店)

◆ 別室・見聞にっきに「さくらんぼの花」UP!

(お話)
◆ 恋人・陽子に「罰当たりな仕事」と言われながら、リストラ代行業「日本ヒューマンリアクト㈱」で、
リストラ請負人として働く真介が、様々な職種の人たちと関わるシリーズ第三弾。

今回は、英会話学校を舞台に、根無し草のように見える講師の武田優子のリストラに関わる
「ビューティフル・ドリーマー」。

旅行会社で、高い能力をフルに使わない、割り切った仕事ぶりにみえる、古屋陽太郎が登場する「やどかりの人生」。

自動車ディーラーに務め、実直で仕事に誇りを持つゆえに、会社の合理化方針に悩む整備士・宅間幹夫の決断。その彼に開けてくる新たな世界を描く「みんなの力」。

最初は、文学を志して入社した真潮社で、アウトロー的な写真週刊誌の編集に配属されて6年目。
突然、雑誌が廃刊宣告を受ける。今後の生き方に揺れる、日野恵の決断を描く「張り込み姫」。
四編を収録。

(思ったこと)
◆ 待ってましたの、シリーズ3冊目。
読みやすい。心地いい。

恋人・陽子との会話が楽しく笑える。時にしんみりし考えさせる。
はたから見える人の姿と、本人の真実や真意が徐々に見えてくるのも面白い。
「罰当たりな仕事」と恋人に言われたり、自分はなぜ、こんな嫌われる仕事を続けているんだろう
と時々考える真介。
陽子や親友の山下との会話の中に、彼が求めているものが語られる。

彼は言う。
歓迎されない仕事だけれど
おれはたぶん色んな人間の真実をみたい人間なんだと思う」
「どうせ誰かがやる仕事なら、おれでもいいんじゃないかって…。
その局面で相手を手助けできれば、なおいい」
 (141)
「普段はこの世間の表層には出てこない真実」がでてくる仕事だと思っている。

読んでいて、笑いつつ、人間の本質や仕事って何かなとちらっと思う。
彼の温かさや眼差し。
時にノーテンキにみえる、恋人や親友とのひと時も楽しい。

このシリーズ大好きっ!

(垣根諒介著「張り込み姫 ~君たちに明日はない3~」 2010.1新潮社)


本命くじら

Author:本命くじら
 本が好きです。自然も好きです。
人間という生き物にキョウミシンシン!
本は快楽。本はエネルギー。…ってことで。
 よろしく!

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