2010 / 11
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◆「芝浜」「文七元結」の作者で、落語の伝説的名人・三遊亭円朝。
江戸と明治の時代を半々に過ごした生涯、その生きざま。
そして、彼にまつわる女性たちの姿を、古い弟子の八が読者に語って聞かせる五編の物語。

其の一「惜身(あらたみ)の女」
其の二「玄人の女」
其の三「すれ違う女」
其の四「時をつくる女」
其の五「円朝の娘」


5編に、人情噺があり、落とし噺であり、艶噺でもある。
万華鏡のように、豊かで上質な続きものの落語を聴いているようだった。
そう来たかという、最後のさげも効いている。
浸りきって、抱かれて読んだ。
いい噺聴いたなぁという読後感。
あれこれと、ここに書くのが野暮に思えてくる。
嬉しくて、二度読みした。
読んでから落語「芝浜」を聴いた。

「お見事!」に尽きる。

(松井 今朝子著 「円朝の女」 文藝春秋 2009.11)

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通勤電車の中で、読んだのがいけなかった。
こみあげてくる笑い抑えるのが、タイヘンダッタ。

でも、笑うのは身体と心にとってもいい。
一日の、あれやこれやの疲れる出来事に、少し力を抜いてつきあえる。
すると、気分が楽になる。
すると、心身の疲れも少し軽くなるってわけ。

◆江戸の大店の薬種問屋の道楽息子・清之助が、たいこもち・桃八と品川の
女郎遊びに行き、ふとしたことから、小舟で嵐の中を漂流するはめになる。
通りかかった別の大船に助けられて、釜石をふりだしに、二人は各地を、ケンカ別れのような時を
はさみながら波乱万丈の旅をする。
命からがら9年ぶりにたどり着いた江戸は、東京と名を変え、江戸から時代も変わろうとしている。
若だんなの両親は、この世を去って無く、妹も行方知れず…。
店は潰れて焼失し、跡形もなく消えていたて…。

◆物語の現実は悲劇的で波乱万丈なのに、これでもかの言葉遊びと挿入歌、二人の奇想天外な行動に
何度も笑った。
井上さんの小説「江戸の夕立ち」を舞台化した戯曲。

最初の舞台を観てみたかった。
そのメンバーは桃八(なべおさみ)清之助(高橋長英)
若旦那が惚れる花魁・袖ケ浦他複数役(太地喜和子)他。

井上さんの持論。
「涙の谷」のような現実を、「笑い」という人間の知恵で面白くしよう
という思いが結晶している作品。

巻末の解説に、井上さんの言葉が紹介されている。
「正しいことはただひとつという単眼の世界で成り立つのは悲劇だけであり、
そのことについて妥当な見方が二つ以上ある、というのが喜劇の基本的な立場」
(エッセイ「パロディ志願」より)

複眼の視野が持てるような、歩き方をしたいと、とっても思った。
先回ここに書いた、長田さんたちの詩画集とともに、とても心に効く一冊。

(井上ひさし著 「たいこどんどん」新潮文庫「しみじみ日本・乃木大将」に収録1989.3)



本命くじら

Author:本命くじら
 本が好きです。自然も好きです。
人間という生き物にキョウミシンシン!
本は快楽。本はエネルギー。…ってことで。
 よろしく!

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