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ふぅ~読むのに疲れた。
「647ページ」。ページ数にも「ロクヨン」が入っている、などと、どうでもいいことを思いつつ読んだ。
「半落ち」以来の横山さん。ぶ厚さを凌ぐ面白さ。

D県警察本部警務部秘書課広報官警視・三上義信が主人公。
元は刑事で、今は警察の広報の仕事に戸惑いや、刑事への未練も前半少し感じられる。
「64」は14年前の「翔子ちゃん誘拐殺人事件」の符丁。

三上には、あゆみという娘がいたんだけど、父親似の自分の顔を嘆いて家出をしてしまう。
その後、三度あった無言電話が、あゆみからのものではないかと気に病む妻・美那子の憔悴。
生きていると信じたい一方で、娘と同じ15・6才の遺体の連絡を受けると確認に出かけたりする日々。

娘探しのために警察の組織にすがったことが、警察上部の理不尽な言動に憤って反旗を翻すことを躊躇させる。
心が痛んだりゆれたりする、妻や娘のことが自分の弱みになったと思う三上。
無言電話と誘拐事件の関連は?
警察機構内の軋轢や出世がらみの人間たちのなかで、三上はどう行動するか。
犯罪を巡って記者たちと怒鳴りあいになったりもする。果たして、どんな広報をすすめるのか。
時を経て「翔子ちゃん誘拐殺人事件」が動き出す…。

特に物語の後半は、ライブで犯罪現場を見るような躍動感に、わくわくと読める。
そんな、飽きさせない物語の中で…

ギリギリの譲れない人間らしい生き方ってなんだ。
まっとうな本音の魂同士がスパークする姿っていいなぁとか。
組織と人の本当のあり方とか。

…いろいろ考えさせてくれた。

伏線につぐ伏線、面白かった~。

(「64・ロクヨン」横山秀夫著 2012.10 文藝春秋)


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書店で見つけたとき、「これだっ!」と思った。
大好きな「柳家小三治全集」の、舞台写真を撮っている人だとすぐわかった。
舞台や芸人が好きでないと、こんな表情は撮れない。
垂れ流しされて、使い捨てのように流されるテレビの笑い。
疲れているとき、そんな笑いもありだと思う。何より手軽にチャンネルを回せば
見えるからそれは気晴らしになる。

でも、それだけじゃ物足りない時もある。
そんな時、落語やステージの笑いが恋しくなる。息の長い普遍的な笑い。話の筋がわかっていても笑ってしまう落語は演者の芸がすごい。辛辣な風刺を芸の面白さでパワーアップするコメディアン。そんな人たちの舞台上の表情が収められている。添えられている短文も素敵だ。

 収められた20人の中で、三人とりあげると。

一番は「松元ヒロ」 。立川談志が「ヒロを知らなかったことが恥ずかしい」(P72)と言ったという。談志師匠への好みは別として、落語にかける情熱や工夫は素晴らしかった。その彼が、ヒロの舞台に足を運んだという。僕もヒロの舞台を観たが、面白く強烈な印象にブッ飛んだ。パントマイムや強烈な社会風刺に会場は大笑い。まだ知られていないけど、彼の舞台写真をとった著者の目に感心した。上納金なしで、立川流一門の舞台に出演している人だ。

次に、立川流一門の「立川志の輔」 。著者がかれに寄せる短文の中で「進化ではなく深化している」(P83)と書いている。そして短文の表題は「永遠のリハーサル」。なるほどなぁ、他の言葉はいらないとおもった。

最後に「柳家小三治」 。短文は「高座に吹く風」の題名。中で「噺の聴きどころを強調することも感情移入をし過ぎることもない。風が吹くように、高座にすっと言葉が流れていく。」(P132)なんてステキな小三治評なんだと嬉しくなった。

良く撮ることは、良く見ることなんだなぁと、小さな写真集との出会いに、ニンマリしている。

( 「カメラを持った前座さん」 橘蓮ニ著 2013.8 筑摩書房ちくま文庫)



本命くじら

Author:本命くじら
 本が好きです。自然も好きです。
人間という生き物にキョウミシンシン!
本は快楽。本はエネルギー。…ってことで。
 よろしく!

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