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◆ 秋をテーマにした、四季の連作集の三巻目。
いつもながら、心地いい、しみじみと人生に向き合わせてくれる重松エッセンスがた~っぷり。
「思い出」の歓びやほろ苦さのこと。
「人のかっこよさってなんだ?」「幸せって?」いうテーマが、物語の底をじんわり流れている。
紅葉や秋の味覚を味わいつつ読むのに、この時期にピッタリだよ。

特に印象的だった二話をあげれば。

◆「第二話 サンマの煙」

 引越で転校を前に、以前の学校の思い出に浸っている四年の娘・真希に、かつて、同じ年頃に海辺の田舎町に転校したママ・玲子が語る引越し体験談。
 前の学校の友だちの思い出と、理不尽に転勤させられた父を応援したい心情もあって「なじまない、無愛想ないやな奴」を転校先で演じて通そうとするが、玲子にニコニコと話しかけてくる同級生・エッちゃんがいた。その哀しみ。時化で帰らない漁船に乗っいて、帰船が遅れている兄の無事を祈る思い…。
最後に出てくるサンマが絶妙。そして美味そう(笑)。
「風の又三郎」にでてくる歌も効果的。

人の心の奥深さや、友だちの存在を思う。

◆「八話 ウイニングボール」
 試合中の、大人の草野球チームパイレーツにバックネットの裏から松葉杖をついた少年・ヨウヘイが「へたくそっ!」の猛烈なヤジ。特にチーム唯一の独身の27歳の三塁手のツルに辛らつな…。

草野球チームのメンバーたちと、ヨウヘイとの交流に胸がキュッとする。連戦連敗をものともせず、試合後の飲み会を楽しみに集まっているパイレーツのメンバーたちだったが、難しい手術にむかうヨウヘイに、初の一勝目のウイニングボールを渡したいと全力を尽くす。ツルがヨウヘイから受け止める「必死のタネ」もいろいろなことを、感じさせる。

他に「オニババと三人の盗賊」「風速四十米」「ヨコヅナ大ちゃん」「少しだけ欠けた月」「キンモクセイ」「よーい、どん!」「おばあちゃんのギンナン」「秘密基地に午後七時」「水飲み鳥、羽ばたく」「田中さんの休日」

(重松清著 「季節風・秋 少しだけ欠けた月」 文芸春秋 2008.9)




【No title】
こんばんは。
トラックバックさせていただきました。

子供が主役のお話が多かったですね。
サンマの煙、玲子とエッちゃんの友情がよかったです。

トラックバック、お待ちしています。
【No title】
藍色さん こんばんは。

玲子とエッちゃんの友情。心が温かくなりました。
誰か一人、理解しあえる人がいることは大事ですね。大きな力をくれる感じです。

日曜日の書評番組に、重松さんがゲストででていました。
季節風シリーズのことを話していましたよ。
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装幀は吉田篤弘・吉田浩美。産経新聞連載と他誌掲載を改稿改題。 季節風シリーズ第三弾秋編。春夏より読みやすい反面、インパクトは薄い印象... ...

本命くじら

Author:本命くじら
 本が好きです。自然も好きです。
人間という生き物にキョウミシンシン!
本は快楽。本はエネルギー。…ってことで。
 よろしく!

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