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若き紫陽花


◆ 私(田島)の妻・圭子は、中学校教師としてこれからという40歳を前にして、ガンで亡くなる。
彼女が小学5から中学生五年間を過ごし、ふるさとのように思っている「希望ヶ丘」という街に、
天真爛漫な小5の亮太と、クールながら家族思いの中三になる美嘉と、三人で引っ越して、
塾の教室長としてのスタートをきる。
子供たちの学校生活。
現代の塾や学校を取り巻く教育事情。
家族が知らなかった圭子の多感な季節の足跡。
(彼女を好きだった元生徒会長で、今は、学校クレイマーの妻の尻に敷かれている「チクリ宮嶋」。
彼女があこがれていた「エーちゃん」と、その娘マリア。
彼女が習字を習っていた瑞雲先生。
親友のフーセンこと香織。その夫でギター好きの藤村さん。などの人間模様がからみあって、
飽きのこないオモシロさ。)

とにかく出てくる人物が魅力的で、グイグイ惹きつける。
これまで読んだ重松さんの作品の中で好きな作品。

◆ 思ったこと。
あらためて思う、人の出会いの不思議。
この物語で言えば、初めて知る中学時代の多感な圭子の姿。
それがいきいきと、今も彼女を知る人の中で生きている。
時ってもの。思い出ってもの。が、人に残す意味の大きさを思った。

◆ もうひとつ。「希望」のこと。
つまりは「希望」は人のことだ。
その歩き方だ。
圭子が憧れていたエーちゃんがいい。
歳を重ねて、髪が薄くなっても、体に肉がついても、やっぱり、かっこいい!

「希望」は、額に入れて飾ってありがたがるものじゃなくて、陽と風と雨にもまれてさらされて、ぼろぼろになっても消えないものが、そう呼ぶに値する。
「希望」はりスクを、背負いながら求めていくものなんだ。

このドラマに、笑いや優しい涙と共に、中心を流れているのは、そんなことなのかも…。

印象的な登場人物・エーちゃんは、名セリフを連発する。
彼は中学の屋上で子供たちに言う。
屋上には、人生と同じで屋根がない。
「人生は吹きっさらしだ!」
めんどうで苦労も多いけど「ときどき気持ちのいい風が吹くんだ!」(477)


キマッタ!
厚い本。でも、読む価値ありの一冊。
気持ちのいい風 吹くかも。(笑)

(重松清著「希望ヶ丘の人びと」2009.1小学館)



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本命くじら

Author:本命くじら
 本が好きです。自然も好きです。
人間という生き物にキョウミシンシン!
本は快楽。本はエネルギー。…ってことで。
 よろしく!

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