2017 / 08
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この時期にピッタリで、大好きな作品にあえた。
「コンビニたそがれ堂」の中の「桜の声」。
ホントにホントのイチオシ作品。
満開の花見をする。そんで、この作品を読む。
この時期のゴールデンタイム…ってやつです。

(ものがたり)
◆ 赤い鳥居のそばに、長い銀の髪に金の瞳の、若いお兄さん店員がいるコンビニ「たそがれ堂」がある。
春の陽だまりのような照明のレトロな店だ。
「大事なものを探していて、それを心の底からほしいと思っている人だけが」(42)たどり着く店。
今日も、探しものを切実な思いで求めて、いろいろな客が訪れる。
好きだった美音が外国に引っ越す前に、お別れの記念に、雄太にくれようとしたのに、虚勢をはって受け取らなかった「かわいいメモ帳」とか、母に捨てられた大好きだった「人形」を求めて訪れる、えりかとか、
重病になって、余命わずかをさとった猫のあんずが「人間になれるキャンディ」を…。
様々な痛みや哀しみや後悔の思いを抱いて「たそがれ堂」を訪れる人たち。
一話完結の五話。
「コンビニたそがれ堂」「手をつないで」「桜の声」「あんず」「あるテレビの物語」
を収録。

◆お勧めの作品「桜の声」のヒロイン桜子は、30歳を前にしたDJ。
仕事は好きだが、両親から結婚を勧められている。
語った瞬間に消えていくような、DJの仕事に空しい思いを感じて、自分の日々に自信が持てなくなっている。

ある日、彼女が放送する場所から見える樹齢200年をこす桜の木の下で、痩せたもんぺ姿の少女にであう。
彼女は空腹と、約束した母親が迎えに来ないことや、父も兄も「このあいだ戦地で死んじゃった」という。
お母さんは生きていて、自分を迎えに来てくれるか教えてほしいと、桜子に涙ながらに訴える。

彼女は、いつもリスナーから寄せられる不安や悲しみに、マイクで明るく言う言葉を伝える。
「きっと、大丈夫。わたしは信じている。
どんなにつらく思える時も、わたしが、桜子が、ここで応援しているからね」
(79)…と。
その時、少女は幻のように消えてしまうが、この話には、常連リスナーからの便りで、少女のその後の運命が語られる…。
その後、桜子のパソコンには、未来人らしき少女からのメールも届く…。
時代を超えて「希望」を謳う。
豊かな味わいと温かな読後感。ファンタジーの傑作。

(思ったこと)
「桜の声」は本当にいいっ!大好きだ。
過去と未来のリスナーからの言葉を、桜子に届けながら、本人は気づかない人間の魅力や生の存在の
意味、そして、人間同士の励ましの相互作用や連鎖のことが、豊かな物語として結晶している。
物語のキーワード「ケツメイシノサクラ」を改めて、聴いてみたくなった。

「あんず」も好きな作品だ。
余命わずかをさとった猫が人の姿になって、大好きだった家族たちに会いに行く話。
切なく、優しく温かい「命」のドラマだった。


続編もデテイル。
嬉しい4月さっ!


(村山 早紀著「コンビニたそがれ堂」2010.10 ポプラ文庫ピュアフル)



【】
こんばんは〜。
どのお話も、しみじみとしたいいお話でしたね。
私も「桜の声」がいちばん好きです。
【サンキュです!】
牛くんの母さん こんばんは!
コメントサンキュです。
同じ本を読んだ同志ですね(笑)。

> どのお話も、しみじみとしたいいお話でしたね。
> 私も「桜の声」がいちばん好きです。

こういういい本に出会うと、本読みっていいなぁとつくづく思います。
「桜の声」ファンタジーのいいとこが、ギュッとつまった豊かな物語でした。
続編も読もうと思っています。
 
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本命くじら

Author:本命くじら
 本が好きです。自然も好きです。
人間という生き物にキョウミシンシン!
本は快楽。本はエネルギー。…ってことで。
 よろしく!

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