2017 / 08
≪ 2017 / 07   - - 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31 - -  2017 / 09 ≫

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。


ここ しばらく 鳥を見に行っておりました。
…っていっても、読んだ本の世界でね。

渡り鳥の足跡をたどって、現場を訪ねるこのエッセイ、楽しかった~。

渡りの足跡を辿って、知床からロシアの大地まで訪ねる。
その体験から紡ぎだされる言葉が、豊かで雄大だ。
心の中に吹きこんでくる風は、きらめいて透き通っていたり、荒々しい寒風だったり…。

ある時は、部屋にいながら、渡り鳥を求めて、湿地を歩いている気分だった。
飛行機から大地を見渡す、旅の描写を読みながら、鳥の眼になって、未知の「渡りの旅」を思った。
本文に登場してくる鳥たちの姿を求めて、ネット検索で「ひとりバードウォッチング」をしておりました。
「ミサゴ?どんな鳥なんだ?…おおっ!かっこいい!」
…ってな具合に。
これが、楽しい。

一気に読んでしまうのが惜しくて、ゆっくりゆっくりと読んだ。
鳥の渡りの旅に、人の生を重ねながら綴られる文章が、キラキラしていた。

渡りの鳥の群れの中に、個体で迷鳥として混ざっていたクビワキンクロをみつけて、
その個体の旅に思いをはせて、こんなことを言う。
「個の体験はどこまでもその内側にたたみ込まれて存在の内奥を穿っていく。」(66)
読みながら、鳥の渡りのことを離れて、自分の日々の体験のことを思った。

「渡りの旅」を「旅の物語の集合体」(38)として観察し、記録したエッセイ。、
これは、命の旅のエッセイだと思った。

楽しくて 豊かな時間をくれた一冊。

(梨木 香歩著「渡りの足跡」2010.4新潮社)


この記事へコメントする















本命くじら

Author:本命くじら
 本が好きです。自然も好きです。
人間という生き物にキョウミシンシン!
本は快楽。本はエネルギー。…ってことで。
 よろしく!

07 | 2017/08 | 09
- - 1 2 3 4 5
6 7 8 9 10 11 12
13 14 15 16 17 18 19
20 21 22 23 24 25 26
27 28 29 30 31 - -
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。