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「みつばコーポラス」の裏階段をきっかけに、展開される三つのファンタジー。
「裏階段」と言えば、寂れていて人がめったに来ないとか、汚くてじめじめしている。
もう一方で、子供たちにとって、独り占めできる秘密の場所でもある。そんな作中の表現もある。
秘密めいた場所から生まれてくる不思議な出来事。

◆ 玉ねぎを食べて、姿かたちが玉ねぎのようになって、身体を洗うたびに小さくなって、最後は消えてしまう(後で復活)人間の言葉を話す不思議な子猫と、小村学と妹くるみとその一家の話。(「タマネギねこ」)

◆ 裏階段にリコーダーの練習に来た小学四年生の一樹少年に、人の言葉で話しかけてきた、どくだみの茎でつくった「不運の笛」と、ひまわりでつくった「幸運の笛」を吹きわける不思議なクモの話。登場する、一樹たちが教わる音楽の先生のニックネームは「アリババ先生」。(「ラッキー・メロディー」)

◆ ものを開けるのが好きな、7歳の天野ナナと一家が出会った、いろんな煙を食べる「けむりおばけ・モクー」の話。(「モクーのひっこし」)


(感想のような…)
◆ 文句なく面白い三つの話。
どこか日陰者のような裏階段という場からうまれてくる、怪しく楽しい秘密のドラマたちはどれもいい。

二話目を読んでいると、嫌いな先生に密かにニックネームを命名していたことを、思い出す。
でもニックネームってどこかで親しみの気分もあって命名していたのかも。
こんな経験、自分にもあったなぁ。

リコーダーを吹くクモが演奏する、「幸運」や「不運」の笛で演奏する曲目がある、その命名も好きだ。
(「便所コオロギのお葬式に来た厠キリギリスとお手洗い松虫の悲しいすすり泣き」「ミノ虫の火あぶり」とか「モンシロチョウの初恋」とか。)どんな曲なんだと想像するだけで楽しい。

こんなかで「けむりおばけ・モクー」が一番好きだ。
熱望!モクーシリーズ。「モクーの大冒険」ってどう?(笑)

いたずら心とか好奇心とか、いつまでも新鮮でいたい感情(笑)
そんな思いが、ちくちくと刺激されて、頭をもたげてくる。
想像力や遊びの心のページを開くって、いくつになっても好きだ、いいぞっ!

(佐藤 多佳子著「ごきげんな裏階段」新潮文庫 2009.11)


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本命くじら

Author:本命くじら
 本が好きです。自然も好きです。
人間という生き物にキョウミシンシン!
本は快楽。本はエネルギー。…ってことで。
 よろしく!

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