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◆(おはなし)
バリバリのキャリアウーマンの編集者・山田陽子。
一人息子が入学した、一年一組のPTA役員を決める会議で発言を求められた陽子は
「そもそもPTA役員なんて、専業主婦の方じゃなければ無理じゃありませんか?」
と言って、その場にいた多くの保護者を敵に回す…。
巡ってくるPTA、学童保育、地域の自治会の役員と運営の在り方。
彼女の率直な言動が、周囲に波紋を巻き起こしていく…。

◆(思ったこと)
加納さんの近刊は今回も楽しい。笑えてホロっとさせる。
面白さは抜群だ。
率直なヒロイン陽子と、同じようにカラッとした性格で、腹を割って話せる親友・玉野遥との会話は楽しい。
率直でまっすぐな彼女には、心強い味方もいる。
自分と異なる観点から意見を言ってくれる、柔軟でしなやかな思考の養護施設の友人もいる。

山田信介と結婚したいきさつのこと。
一人息子・陽介とことが描かれている場面では、ウルッと目頭が熱くなる。

「空気を読む」という事が言われる。
周囲の人の目や意見を気にして、本人の言葉や考えが、どこにあるのか分からない。
思いやりとは似て非なる、空気ばかり気にしている人はつまらない。
エスパーじゃないんだから、言葉にしてくれなきゃわかるわけないでしょう、文句があったら面と向かってかかってこいやー…」(246)って陽子が思う場面がある。
ほんとにそうだよ!と思う。

これは、人が心を通わせて、風通しよく生きたいとの願いが込められた作品でもある。
率直に話し合うこと。流されることをよしとしないこと。
作者があとがきで書いているけど、まっすぐ顔をあげて生きられる場にしたい。
そんな場面が多くなったら…。
陽子が巻き起こす波紋の向こうに、本当の答えは見えてくるのだとおもう。

…とまぁ、まじめなことも書いたけど。
大笑いしながら読んだ作品。
ありそうであんまりない、PTAエンターテインメントの傑作。

(加納朋子 著 「七人の敵がいる」 2010.6 集英社)


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本命くじら

Author:本命くじら
 本が好きです。自然も好きです。
人間という生き物にキョウミシンシン!
本は快楽。本はエネルギー。…ってことで。
 よろしく!

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