2017 / 10
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今に始まったことじゃない、けど、酒が好きだ。
でも、ラム酒は飲んだことがない。

◆(おはなし)
この物語は、琉球アイコム沖縄支店の契約社員のヒロイン・伊波まじむが、
郷土色の豊かな新規事業を募集した「社内ベンチャー(新規事業)コンクール」
に、南大東島のサトウキビを活かした、国産のラム酒をつくるという企画をだして
酒作りを実現するという話。
現実にあったという話を、小説化したものだそうだ。

◆(おもったこと)
派遣社員が、夢を実現して新規事業の会社社長になるという話だけど
他人をだしぬいて、勝者になるという、ただのサクセスストーリーじゃない。
沖縄という郷土が好きで、一緒に暮している豆腐屋をやっているおかあとおばあが好きで
いつもおばあと行く、飲み屋のバーテンの吾郎が好き。
そこで飲むアグリコール・ラムが好き。
サトウキビ作りが盛んな沖縄なのに、どうして地元産のラム酒がないだろうと思う。
そこで、大好きな地元で作っているサトウキビを使ったラム酒をつくりたいと提案する。
儲かればいい、出世すればいいという会社の上司の思惑で彼女の真意が曲げられそうな
危機を乗り越えて、型破りのプレゼンを成功させる場面は痛快だ。
そして、彼女の真心(「まじむ」は沖縄で「真心」の意味。)がとてもよく出ていて
ココロ踊る印象的な場面だった。

周囲の人々にとても恵まれている。
彼女の味方になりたいと思わせる豊かさがある。
似て非なる偽物に心を売らない内なる真心が、周りの人の心を照らしてるんだなぁと思った。

後半、おばあが、酒の完成への大切な時期に倒れる。
一命をとりとめて、酒の完成の場に立ち会える。
読んでいて、ほっとする嬉しい場面だった。
とっても、読後感も良かった。

ちょっと、本筋から、外れて考えたことがある。
僕らの命には、時間的な限界がある。
そこから、埋めがたい哀しい場面にも、いっぱいであう…。
僕らの命は、そんな運命を背負っている。
それは、哀しいこと。でも、尊くもあるのかも。

もういっぺん、本筋にもどろう。
台風の通り道の南大東島の風土で育ったサトウキビ。
その材料でできたラム酒を「風の酒」と表現している。
その自然を、飲んでみたいなぁと思った。

(原田マハ 著 「風のマジム」2010.12 講談社)


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本命くじら

Author:本命くじら
 本が好きです。自然も好きです。
人間という生き物にキョウミシンシン!
本は快楽。本はエネルギー。…ってことで。
 よろしく!

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