2017 / 07
≪ 2017 / 06   - - - - - - 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31 - - - - -  2017 / 08 ≫

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。


(おはなし)
ある日、役所勤めの富井省三が家に帰ると、家の入り口のドアの鍵穴がなくって家の中に入れなくなっていた。
彼は三年前に妻を病気で亡くし、子供ふたりは家を出て、今は定年前の一人暮らしの身だ。

家に入れずに、泊まる場所を求めて彷徨っていると、昔、妻に助けられたことがあるという乙という男に声をかけられ宿を提供される。
その後、今は誰も住んでいないはずの鎌倉の伯父の家にたどり着く。
そこは、子供の頃遊びに行ったことがある家だ…。

そんな中で、妻や子供たちのこと。伯父や曽祖父たちのことを思う省三の日々。


(思ったこと)
家族や連綿とした人の命のつながりの話を、時に不思議な話や幻影や夢の場面を取り混ぜ、
リアルな、生前の妻との会話や、ふとしたことで再会する娘・梢枝との会話を配したりして、
面白くて飽きさせない作品。

人生という劇場に登場し、喜怒哀楽の時を過ごしながら、やがて別れていく命の哀しみにも、
どこかほんのりと、人同士の鼓動が触れ合った痕跡が残っていく。

一瞬のような命だけど、でも味わって、感じとって生きていきたい。
そんなことを、思わせてくれる。


(絲山秋子著「末裔」講談社 2011.2)



この記事へコメントする















本命くじら

Author:本命くじら
 本が好きです。自然も好きです。
人間という生き物にキョウミシンシン!
本は快楽。本はエネルギー。…ってことで。
 よろしく!

06 | 2017/07 | 08
- - - - - - 1
2 3 4 5 6 7 8
9 10 11 12 13 14 15
16 17 18 19 20 21 22
23 24 25 26 27 28 29
30 31 - - - - -
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。