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古書店「東京バンドワゴン(堀田家)」を舞台にしたシリーズ第6弾。
今回の四話。

「春・林檎可愛やすっぱいか」
「夏・歌は世につれどうにかなるさ」
「秋・振り向けば男心に秋の空」
「冬・オブ・ラ・ディ・オブ・ラ・ダ」


◆四世代で暮らす、堀田家の朝はいつも賑やかだ。
古書店店主の勘一は82歳、息子の我南人は63歳にして、伝説のロッカーとして海外公演にでたり帰国したりの日々。口癖は「LOVEだねぇ」。その孫の中1の研人は、我南人の血をひいているのかギター好き。
古書店の隣で喫茶店を切り盛りしているすずみや青。その子供は2歳。
中3の受験生の花陽(かよ)がいたりして、世代と年齢の広がりがある。登場人物の紹介をするだけで楽しいけど、とても紹介しきれない人物の多さも、物語を面白くしてくれる。
四季のうつろいの情景や、朝の食卓の賑やかな家族の会話が賑やかで楽しい。
これだけで、このシリーズを読んでしまう。
大事件は起こらない。暮らしにまつわる小さな謎が人生の味を醸し出す。


◆今回印象的だったのは「冬・オブ・ラ・ディ・オブ・ラ・ダ」。本の題名にもなっている話。勘一の妹・淑子が亡くなる。深い悲しみの勘一。
常連客・藤島に蘇ってくる哀しく心の痛い思い出。それは、過去に姉・麻里が起こした心中事件。
彼女は亡くなり、相手は生き残った。その事件に関連する人々との再会。

この物語の中で、勘一は自分に言い聞かせるように、藤島や、姉と心中して生き残った高木、姉の親友だった中澤に言う。死という別れの哀しみを忘れて、人生を次につないで生きていくために、死の痛みにけりをつけていく「喪の仕事」が必要だと。必ず誰でも遭遇する死。重いけど考えていかないといけないことだと思った。

「オブ・ラ・ディ・オブ・ラ・ダ」はビートルズのヒットナンバー。
元はコンガ奏者の造語で「Life goes on (人生は続く)」という意味だそうだ。

「オブ・ラ・ディ・オブ・ラ・ダ」 新しい明日に繋げる知恵を探りながら…。


(小路幸也 著「オブ・ラ・ディ・オブ・ラ・ダ 東京バンドワゴン」2011.4)

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本命くじら

Author:本命くじら
 本が好きです。自然も好きです。
人間という生き物にキョウミシンシン!
本は快楽。本はエネルギー。…ってことで。
 よろしく!

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