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寡作だけど出ると、すぐ読みたくなる小説家。その加納さんの新作。
喜び勇んで、すぐに本屋に走る。
変った題名の作品だと思ったら、小説じゃなく闘病記だった。

◆2010.6月貧血がひどくて検査してもらった。
結果は「急性白血病」の診断だった…。

彼女が調べて、ここに書いているデータでは、発症率年間人口10万人に5.3人(1999年データ)5年生存率35%。
その少ない発症率の白血病の中でも、このタイプの遺伝子異常の発生率は患者全体の1%という珍しいもの。
治療しなければ、数週間から数ヶ月で死亡するというネット情報を加納さんは読む。

これは闘病記だけども、加納さんらしい筆致。ユーモアと温かさをたたえた血の通った文章だ。
大変な病気なのに、好きなコミックやサッカー観戦をしながら病院生活を送る。
家族や院内で接する人たちとの関わり方や心の動き、病院食や読んだ小説やコミックの感想も面白い。
とてもプライベートな、加納さんの人柄や日々が綴られている。
家族・友人の強い応援や、ネットや書籍を読みこなして、医師に質問しながら病気に向き合う。
時には「『あれ、ひょっとしてもうダメ?』的なことを考えてしまった。」(P184)
という緊迫した記述もでてくる。

◆ 本書は、加納さんが命と向き合いながら紡いだ「生きるんだ」という濃密な意志を伝えてくれる
意欲と知恵の宝物のような記録だ。

興味のある人は、著者がぜひ読んで欲しいという「あとがき」から読むといいよ。

ますます、加納さんが好きになった。


(加納朋子著「無菌病棟より愛をこめて」 2012.3 文藝春秋)



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本命くじら

Author:本命くじら
 本が好きです。自然も好きです。
人間という生き物にキョウミシンシン!
本は快楽。本はエネルギー。…ってことで。
 よろしく!

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