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◆(ものがたり)

高校三年生のヒロイン・の恋の顛末。
彼女は同じクラスのたとえを好きになるが、彼には中学二年生から付き合っている美人で病弱な美雪という恋人がいて、手紙のやりとりをしている。
たとえの机の中の手紙を盗み読んで、彼らの親密さや密やかな関係を知る。
愛は、たとえに振り向いてもらおうと美雪にも接近するが…。

◆(思った)

読み終えて思ったのは愛、美雪、たとえの三人が、これからどうなっていくんだろうということ。
今も読者の僕の中で、三人の人生が動いている。
完結しないで継続している人の営みが、小説に刻まれているんだと思った

エゴイスティックな、愛の自分を認めて欲しいという強烈な欲望に圧倒される。
ここまでやるか、やりすぎじゃんという思いと、ここまでやることへの羨望を感じたりする。

たとえに恋するまでは、クールで打算的だったはずの愛が、恋にのめり込み熱中して変わっていく。
成績はガタ落ちになり、プライドをかなぐり捨てて傷だらけになりながら、たとえや美雪に
自分の思いを吐き出していく。

他者に大切な思いを伝えること。誰かを本気で好きになること。
それは、傷つきながら、自分の中に棲んでいる本音を吐き出すこと。
自分や相手と向き合い、痛みと共生しながら自分をひらいていくこと。

最後まで、目が離せない一冊。


(「ひらいて」 綿矢りさ著 2012.7新潮社)


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本命くじら

Author:本命くじら
 本が好きです。自然も好きです。
人間という生き物にキョウミシンシン!
本は快楽。本はエネルギー。…ってことで。
 よろしく!

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