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◆(ものがたり)

生まれつき左顔面にアザがある前田アイコ
小学校の時には「琵琶湖の形」とアザを形容され、中学時代には男の子達の話題の中で「可哀想だ」といわれ、高校時代は人数合わせの合コンに誘われるが、集合場所に早く来た幹事の男女がアザのことを話題にしていて、男の幹事が(代理参加者は)「ほかにいなかったの?」と言うのを聞き、会を欠席したこともある。

そんな経験の中で、おしゃれをやめ、勉強をしながら目立たないように過ごす生活が、身に付く。
男子生徒などに、素っ気ない態度をとることから「野武士」というあだ名がついたりする。

24歳になったアイコは、理系大学院生だが恋愛経験なし。

ふとした縁で、顔にアザや怪我のある人たちのルポルタージュ本「顔がわたしに教えてくれたこと」が出版されることになり、請われてアイコは本のインタビューに応じ、表紙写真にもなる。その本が、アイコの話を中心に恋愛ストーリーで映画化されることになる。希望されて、その映画監督・飛坂逢太と対談することになる。
彼の豪快と繊細を併せ持つ人柄、作品に惹かれ、アイコは初めての恋におちる…。

◆(おもった)

アイコが飛坂に惹かれていく過程や、華やかな世界にいて、アイドルとの路上キスが報じられるなどモテモテの飛坂が、アイコに強く惹かれる理由や、様々な場面の登場人物たちの会話など、とっても自然で、豊かな描き方がされていて、胸にしみてくる。

他にも大好きな場面。オシャレで口の達者なミュウ先輩が、職場のキャンプで大火傷で入院し、心に大きな傷を負う。見舞いに行ったアイコが、思いもかけなかった先輩の素顔にふれる。そこに至る場面がとてもいい。

文中に、他人の痛みに「垣根なしに手を伸ばすことがこんなにも難しいもの」だったと、アイコが改めて気づく場面がでてくる。思い込みや、いつの間にか作っている心のバリヤーを解き放つことができたら、もっと自由に生きられるのかもしれない。

切なくて、美しくて、深い、恋と成長の物語。
話し出せば、次々に印象的な場面が出てくる。アイコの成長が、元気と勇気をくれる最高の読後感。
逢えてうれしい一冊! オススメです。


( 「よだかの片思い」島本理生著 集英社 2013.4)


【私もこの小説大好きです!】
くじら様

「よだかの片想い」、私も読みました。
いやもう、ちょっと最近なかったぐらい感動しました。

アイコ自身や、研究室の先輩の姿などにも全て心が震えましたが、アイコのお母様が、アイコの心を慮るあまり飛坂さんに色々と吐き出すように話してしまう場面等、本当に胸がグッときました。

でも個人的には、研究室の後輩・原田君が気に入っています。

素晴らしい小説でした。
【Re: 私もこの小説大好きです!】
コメントさんきゅ!

印象的な場面や言葉のオンパレードで、本当にいい作品でした。

> アイコ自身や、研究室の先輩の姿などにも全て心が震えましたが、アイコのお母様が、アイコの心を慮るあまり飛坂さんに色々と吐き出すように話してしまう場面等、本当に胸がグッときました。

そうそう、その電話の中で飛坂がアイコのことを「真の孤独の中にいるとき、受け止めてくれる人」という言葉が出てきて、とっても印象的です。

> でも個人的には、研究室の後輩・原田君が気に入っています。

彼の「多数派論」はすごいね!右へ倣えじゃなくて、自分で考えて答えを選ぶ大切さを語っていて、お前、人生自分で考えて生きてる?って言われているみたい。まるで、今の参議院選挙、大勢に流されてないかい?って問いかけられてるみたいだよ。ちとダッセン(笑)。僕も原田君好きです。

また、話しましょう。

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本命くじら

Author:本命くじら
 本が好きです。自然も好きです。
人間という生き物にキョウミシンシン!
本は快楽。本はエネルギー。…ってことで。
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