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昨年に読んだ本のベストワン!
図書館から借りて二度読んで、単行本を買って、又読んでしまった。

まひるという高校生を中心に、親友のクロノ、むっちゃん、夏海。そして落語家を目指す恋人・亮司との日々。クロノが音楽の世界を目指し、むっちゃんが恋する人にまっすぐ告白する姿など親友や恋人が明快な目標と意思を持って生きている中で、自意識過剰で目標がはっきりしないまひるは、自分の存在はこの世に必要なのかと思い悩む。

すぎていく日々の中で、親友たちや恋人とふれあいながら成長していく。亮司の事故による片足の切断にまひるは…。


一言で言い尽くせない素晴らしい作品。
登場してくる、一人ひとりのキャラが魅力的。たとえば、大胆かつ繊細な、むっちゃんの様々な場面での行動。亮司の夢と絶望を超えようとする豊かな感性。他の人物も、例をあげればキリがない。借り物じゃない「自分を生きている」親友や恋人の言葉や生き様が本当に素敵だ。

小さなエピソードの積み重ねで、重層的に人の厚み描き出す描写。心の何気ない動きを、丁寧に写しとる描写。などがでてくる様々な場面、好きだなぁ。

物語に出てくる、様々な設定も楽しい。亮司が目指す落語。親友クロノのロック。文化祭のプラネタリウムなど。

一番素晴らしいのは、『青春の物語』でありながら、大きな人間の生き方としての「青春のハート」が描かれていること。人生の一時期の青春じゃなくて、ず~っと持ち続けたい「普遍的な光みたいなもの」が描かれていると思った。何度読んでも印象的なのは、五月の土曜日、雨の海にきて、薄暗い空を見ながらの、まひるの思いが眩しい次の場面。

「まひるは目を閉じて、雨が上がって雲が流れてゆくイメージを思い浮かべる。春の空があらわれて太陽が顔を出し、海面を瞬く間に輝かせる。青い空。青い海。まひるは、その青のその先に、力強く手を伸ばす。その先に広がっている大きな未来へ向かって。」 (P281)

若さのど真ん中に生きている青春群像を描きながら、人として持ち続けたい『普遍的なハート』を描き出してワクワクさせてくれる傑作!

(椰月美智子著「その青の、その先の、」2013.8幻冬舎)

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本命くじら

Author:本命くじら
 本が好きです。自然も好きです。
人間という生き物にキョウミシンシン!
本は快楽。本はエネルギー。…ってことで。
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