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「大人の流儀」の3冊目のエッセイ集「別れる力」を読んだ。

冒頭文の中で、遠くへ飛ぶ草木の種の生命力の話のあと「別れには、力と生きる尊厳があるのだと確信した」と述べ「別れることは決して誰か何かを不幸にさせるだけのものではない。」ことを伝えたいと、作者の思いを書いている。

最近、このブログで取り上げた伊集院さんの作品には、別れの哀しみと、生きていく静かな決意のようなものを感じた。この本の「第一章▪別れて始まる人生がある」には、印象的な文章が収められている。

『別れるということには、人間を独り立ちさせ、生きることのすぐ隣に平然と哀切、慟哭が居座っていることを知らしめる力が存在しているのかもしれない。人は大小さまざまな別れによって力を備え、平気な顔で、明日もここに来るから、と笑って生きるものでもある。人間の真の姿はそういう時にあらわれる。』 (P17)

「別れが前提で過ごすのが、私たちの"生"なのかもしれない。出逢えば別れは必ずやって来る。それでも出逢ったことが生きてきた証しであるならば、別れることも生きた証しなのだろう。」 (P47)

別れは、哀しいことだけど同時に生きている証でもあり、力を備えるものでもあるという言葉は、真理と励ましに満ちていると思う。

読み進んでいくと、挑発的とも極論ともいえる言葉も出てくる。共感もすれば、異論もある。
曰く、
「テレビのアナウンサーというのは半分以上がバカだから、根拠があろうがなかろうが、数字を本当のように語る」 (P104)
「回転寿司は鮓屋ではありません」 (P117)などの持論を展開している。

「大人の流儀」シリーズってどういう意味だろう?3冊目しか読んでいないので想像するに、まるで「子供の流儀」のように未成熟だと著者が感じる出来事に怒っているのかもしれない。刺激的で興味深い本だ。シリーズの他の本も読んでみたい。

( 「別れる力~大人の流儀3~」 伊集院静著 講談社 2012.12)


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本命くじら

Author:本命くじら
 本が好きです。自然も好きです。
人間という生き物にキョウミシンシン!
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