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 少し前に「トトロ」を放映していた。
「夢だけど夢じゃなかった」っていうセリフがあったと思う。
リアルに、人の思いをすくいとるようなファンタジーが、観たい 読みたい。
これは、そんな一冊。

 誰もがいつか遭遇する、大好きな人との「死」という別れ。
そんなつらいとき、どうすればいい?
そんな、重いテーマを、おもしろく読ませるのは、さすが絵都さん。

◆(お話)
 ヒロイン・環(たまき)は、13歳の時に、両親と弟を交通事故で失い。
その後、一緒に暮らした奈々美おばさんも、20歳の時に、病気で亡くなる。

自転車を買ったことで、親しく出入りするようになった「サイクルショップ」の
紺野さんも、奥さんを亡くして、男手一つで育ててきた一人息子も、10年ほど前に
亡くして、一人で暮らしている。
紺野さんの家にいた、猫の「こよみ」が老衰で亡くなって、紺野さんは、唯一の身内の
母親のいる山形ヘ帰る事を決める。
別れの時、息子に贈る予定だった手作りのロードバイク
「モナミ1号」を、環にプレゼントする。
この自転車はレーン越え(レーンは死者と生者の世界を結ぶ連絡通路)する力を持っていて
ある日、環は死者の世界に行き、こよみや両親と弟、奈々美おばさんと再会する…。

「モナミ1号」の事情を知った環は、自力で40キロを走りぬく必要に迫られ、
自分の足で走り始める…。
 ある日、一人でランニングをしていると、もみ上げ男・ドコロさんから
「磨けば光るその才能、この俺に預けてみちゃどうだ?」
「イージーランナーズ」というゆる~いランニングチームに、スカウトされる。
さ~て、どうなる、どうなる…。

◆(思ったこと)
一番の印象は「磨けば光る」というドコロさんの文句に笑ったり、心をピンしたりだった。
なんとメンバー全員が、彼にスカウトされ、殺し文句は「磨けば光る」。

早期退職のおじさん 走り始めたばかりのウェイター ダイエットを目指す太った大学生 
ビール好きな水商売の中年美女 ひきこもりの虚弱体質の細い女の子 環が寄生ババアと呼ぶ同じ職場のおばさんなど、ランニングチームらしからぬメンバー。
ドコロさんのスカウトの目的は、同好雑誌の「あなたのチーム訪問」のコーナーに載ることだという…。

このメンバーたち。
無謀にもマラソンに挑戦することになっていく。
運動音痴の環たちが、完走を目指して着々とトレーニングを積んでいく。
この本をよみながら、現実は、そんなに甘くないよって事よりも、
「磨いて光ろう」とする一人一人の心のありようを、楽しんじゃうと面白い。
自立して走るとか「磨く」ってことは、特別にハードでも、派手なことでもなく、
曇りそうになる自分の日常に抗って、心を磨く意思を積み重ねることかもしれない。


最後。
環と奈々美の会話。
「離れていても一緒」という、平凡な言葉に込められた深い思いが沁みた。
オススメ。

 サイゴに「磨けば光る」と言われたいあなた!
あなたも「イージーランナーズ」に入れます(笑)。

(森 絵都著 「ラン」 理論社 2008.6)


【】
こんばんは。
この作品、賛否両論があるみたいですが
くじらさんには合ったみたいで良かった!!
です。
キャラがいいですよね。
イージー・ランナーズが登場するあたり
から、のってきますよね。
家族との別れは切ないけれど、とても
爽やかなラストでした。
森さんはやっぱりうまいなぁ。
【】
こんにちは。
「磨けば光る」や「離れていても一緒」という言葉がいいなあ、と改めて思います。
大好きな人たちとの別れとランニング・チームに入って少しずつ変わっていく環もいい感じに描かれていましたね。
テーマは重いけど、爽やかさを感じる話になっているところが森さんらしいと思います。
【】
naruさん こんばんは。

ボクには大当たりの作品でした。
ファンタジーには、現実をそのまま描くのと別の難しさがあると思います。
森さんはさすがだと、ワクワクしながら読みました。
大島さんの方向音痴。いい存在感でした。
真知さんの逞しさにも、笑ったりホロッときたりでした。
【】
mintさん こんばんは。

環が、少しずつ変わっていく姿。
この、いきつもどりつの逡巡が、とても
いろいろな思いをくれて、いい読書体験
ができた一冊でした。
重くて深い話を、さらりと優しく描いていて
森さんは上手いなぁと、思いました。
【】
こんばんは。
清々しくてもよかったです。
一人ぼっちで誰とも打ち解けられなかった環が、
精神的な成長を遂げる過程が丁寧に描かれていましたね。
奈々美おばさんのキャラと言葉も、気持ちよかったです。

トラックバックさせていただきました。
【】
藍色さん おはよう!

絵都さんの長編ファンタジー。
堪能しました。

ボクも藍色さんと同じで、飲むなら、醤油よりシークヮーサーがよいです(笑)
ボクの頭の中では「磨けば光る」というドコロさんの殺し文句が、まわっております(笑)
この文句に、笑ったり、心がピンとしたりでした。
【】
磨けば光る、なんて言われてみたいです。
のこのこついていきそうです、私。
そうしたら、走れたりすんのかな。やっぱ無理やろうなあ…

イージーランナーズの面々がとてもよかった
です。
走るのは一人一人だけど、一人じゃないのがいいなあって。


【】
ちきちきさん 

「あなたの才能は、磨けば光る ピカピカっと。
その命 ランナーズに預けちゃくれねえかい?」
って… 走る気になりましたか(笑)

こんばんは。

イージーランナーズ、一人一人に、味がありましたね。

うんうん、走ること。
一人だけど、一人じゃないんだね。
「離れていても一緒」っていう言葉も気に入りました。

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本命くじら

Author:本命くじら
 本が好きです。自然も好きです。
人間という生き物にキョウミシンシン!
本は快楽。本はエネルギー。…ってことで。
 よろしく!

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